YOSHIKIの卓越した才能/芸能ショナイ業務話

YOSHIKIの卓越した才能/芸能ショナイ業務話

 X JAPANのリーダー、YOSHIKIの卓越した才能に注目が集まっている。

 ジャニーズ期待の新星、SixTONESのデビュー曲「Imitation Rain」は、YOSHIKIのプロデュース曲。彼の真骨頂ともいえる美しくも切ないピアノの音色「静」と激しいロックサウンド「動」が融合した壮大なロックバラードで、歌詞も♪Fake dreams 壊れてゆく ガラスの薔薇のように…、♪紅に染まるまで 雨に打たれて…と、破壊や衝動など繊細で複雑な感情を英語と日本語で表現し、“YOSHIKIワールド”が炸裂(さくれつ)している。

 そこにSixTONESのキレのあるダンスや絶妙なハーモニーとがあいまって、楽曲は2月3日付ビルボード・ジャパンの音楽チャート「JAPAN HOT 100」で総合首位を獲得。

 CD不況といわれる時代にSnow Manとの両A面シングルは発売3日目でミリオンを突破。世界各国で話題になっており、耳の肥えた音楽関係者にも評判だ。

 YOSHIKIの音楽のルーツはクラシックにある。4歳からピアノとミュージックセオリーを習い、生まれて初めて買ったLPレコードは片面がショパンで片面がベートーベンと偉大な音楽家の影響を受けてきた。11歳で世界的バンド、KISSの日本武道館公演を見てロックに目覚めてからはドラムも始めた。

 激しいロックサウンドに、はかないピアノの音色を何度もリフレインする独創的なサウンド。暴力や悲しみ、痛みに満ちた内容ながらも、困難に果敢に向き合う雄姿が感じられるメッセージ性の強い歌詞。「破壊は美学」という相反する要素が共存する彼の楽曲は聴く人に生きる勇気や希望、夢を与えてくれる。

 唯一無二のYOSHIKIサウンドは、これまでも世代を超えて多くの人の心をつかんできた。

 1999年の天皇陛下御即位十年記念式典の奉祝曲「Anniversary」をはじめ、2005年に愛知万博の公式イメージソング、12年には米ゴールデン・グローブ賞の公式テーマソングを作曲してきた。

 近年では18年にラルク アン シエルのボーカル、HYDEと超人気アニメ「進撃の巨人 Season3」のオープニングソング「Red Swan」を務め、同年に世界的ソプラノ歌手、サラ・ブライトマンに名曲「Miracle」を提供するなど超大型案件がズラリと並ぶ。どれも存在感を発揮しつつも、イベントや作品を見事に際立たせ、音楽史に残る名曲に仕上げている。

 時を経ても色あせないYOSHIKIサウンドで世界的な地位を確立してきたカリスマは、今後も国内外の音楽業界に多くの歴史を刻んでいくに違いない。(ちゅん)