1円で起業はあり? なし? …会社設立のあれこれを若新雄純がレクチャー

引用元:TOKYO FM+
1円で起業はあり? なし? …会社設立のあれこれを若新雄純がレクチャー

高橋みなみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「高橋みなみの『これから、何する?』」。毎週火曜日は、慶應義塾大学特任准教授でプロデューサーの若新雄純さんとお届け。1月28日(火)の放送では、起業や会社の立ち上げ方についてトークしました。

働き方改革などで労働意識が変わりつつある昨今、起業・会社設立に興味を持つ人も増えつつあるなか、具体的にどう動けばいいのかわからないという声も。そこで今回は、4社の代表をつとめる若新さんが起業のあれこれをレクチャーしました。

最低資本金制度がなくなり、今では資本金1円・社員1人からでも株式会社の設立が可能になりハードルも低くなっています。会社設立にはどんなメリットがあるのでしょうか。

若新さんは、「仕事の契約や、やり取りの責任を、個人ではなく法人が持つことになる。極端な話、法人の失敗は個人が責任を負わずともよい」と話します。

もし個人事業主なら、あくまで失敗は個人の問題。事業のたびに責任を負えば、大きなプロジェクトに手が出にくくなるとのこと。また「“今後、社員が増える可能性がある”“個人ではなく事業用の会社として契約したい”などの理由の場合では、会社を作る人が多い」と説明しました。

会社設立に必要な費用は約25万円。しかるべき書類を国に提出すれば、資本金1円からでも設立はオーケーですが、銀行から見られる“信用力”を考慮すると「(1円は)やめたほうがいい」と若新さん。「例えば合コンで貯金額を答えて相手の反応が変わるのと同じ。銀行からお金を借りたいとき、『遊びでやってんの?』と思われないよう、100~500万円くらいを資本金にする人が多い」と話します。

その他、納税や株についての話も。もちろんデメリットもありますが「興味がある人は会社を作ればいいと思う」と若新さん。その理由は「マインドが変わり、世の中の見え方が変わる」から。「自分で計算し、交渉するようになる。起業スクールに通うくらいなら会社を設立したほうがいい。意識が変わるって1番重要なんです」と伝えました。

ただし、形式にこだわるのは“要注意”とも。長く会社に属して脱サラする場合、“オフィスが必要、事務員が必要”と体裁にこだわりすぎてしまうケースも多いそうです。「まずは毎月かかる固定費を最小限にして、できることから始めるべき。確実に商売の目処が立ったら増やせばいい」と助言していました。

(TOKYO FM「高橋みなみの『これから、何する?』」2020年1月28日(火)放送より)