【グラミー賞2020】テイラー・スウィフト、授賞式を直前キャンセルした理由

引用元:ELLE ONLINE
【グラミー賞2020】テイラー・スウィフト、授賞式を直前キャンセルした理由

最優秀楽曲賞、最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞、最優秀ポップ・ボーカル・アルバム賞の3部門にノミネートされていたテイラー・スウィフト。先週、エンタメサイト「TMZ」が「テイラーはサプライズで登場してパフォーマンスする予定だったが、キャンセルした」と報じたことから動向に注目が集まっていた。

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当日、報道通り姿を見せなかったテイラー。理由について憶測が飛び交っているが一番有力なのはグラミー賞を主催するレコーディングアカデミーの体質に抗議の意を表したというもの。実はグラミー賞授賞式のわずか10日前、アカデミー初の女性会長デボラ・デューガンが職務停止処分を受けた。デューガンの前の会長は2018年の授賞式で「女性アーティストはもっと頑張ってほしい」と発言し、女性アーティストから大バッシングを受けたニール・ポインナウ。デューガンが会長に就任しアカデミーの体質も変わるのでは? という期待を集めていた矢先の解任に音楽界はびっくり! 理由に関して様々な噂が浮上した。

その後デューガンが解任前アカデミーの人事部に、アカデミーが組織的に女性差別を行っていること、グラミー賞の投票に不正があることを訴えていたことが発覚した。人事部宛への訴状の中には前会長が女性アーティストをレイプしたという訴えも書かれていたという。人事部にこれらの事実を暴露したことで、職務停止になったとデューガンは主張、雇用機会均等委員会にアカデミーを訴えた。またデューガンは自分に対する報酬が、これまでの男性会長の報酬額を大幅に下回ることも暴露している。 【グラミー賞2020】テイラー・スウィフト、授賞式を直前キャンセルした理由 テイラー・スウィフト(Taylor Swift)GETTY IMAGES 欠席の真の理由はテイラーにしかわからないけれど、セクハラ裁判などを通してエンタメ界の性差別と闘ってきた彼女がアカデミーの体質を許せないと思った可能性は大。ちなみにテイラーは授賞式でアルバム『ラヴァー』の収録曲「The Man」を歌う予定だったと報じられている。この歌でテイラーは「I’m so sick of running as fast as I can/Wondering if I’d get there quicker if I was a man(全力で走るのにもううんざりしているの。もし男だったら、もっと早くここまでたどり着けたのかしら)」と歌い、女性を邪魔する差別を指摘している。これは今のグラミー賞に最も必要とされているメッセージのような気も……。テイラーの怒りもわかるけれど、ぜひ舞台で歌って欲しかった!
(text : Yoko Nagasaka)