ドラマ『ウォッチメン』が日本上陸。「リアル社会派アメコミ」の面白さはどこにある?

引用元:マグミクス
ドラマ『ウォッチメン』が日本上陸。「リアル社会派アメコミ」の面白さはどこにある?

 2019年10月にアメリカで放送開始したアメコミ原作ドラマ『ウォッチメン』は、初回にリアルタイム視聴が80万人を超え、ストリーミング配信を加えると150万人が視聴し注目を集めました。その『ウオッチメン』が日本で2020年1月31日(金)から「BS10スターチャンネル」で独占配信されます。

【画像】ドラマ『ウォッチメン』 独特すぎる世界に多彩なキャラクター

 バットマンシリーズで知られるDCコミックス原作の『ウォッチメン』は、1986年から1987年にかけて制作されたアメリカンコミックです。アメコミで最も権威のある漫画賞「アイズナー賞」を受賞し、2009年にはザック・スナイダー監督によって映画化もされています。『ウォッチメン』は現実の世界にリアルに溶け込むヒーローたちを描き、シリアスで社会派ともいえる作品として、他のアメコミ作品とは一線を画しています。

『ウォッチメン』の世界では米ソ冷戦の時代にヒーローが生まれており、実際にあった事件と寓話が絡み合いながら、社会風刺的な展開が進んでいきます。映画版は「米ソ冷戦」のワードで切り取り、「平和とは何か」を描いた作品であったのに対し、ドラマ版では「差別」をキーワードにストーリーが紡がれていきます。ドラマ版はヒーローたち「ウォッチメン」が活躍した“後”の世界を中心に描き、映画版よりも原作コミックに近い内容になっているといいます。

 ドラマ版の設定は、原作から34年を経た時代。第1話の内容は「白人至上主義」に傾倒する集団が、かつて活躍したヒーロー「ロールシャッハ」の威光を悪用し、弱者への暴力を正当化しているというもの。

 一見小難しい印象になるのも『ウォッチメン』の特徴で、世界観を丁寧になぞったり、実際の事件などの知識を持っていると、さらに面白く楽しめるというのもポイントです。俳優のロバート・レッドフォードがアメリカ大統領を30年ほど務めているという設定や、ベトナムが米国51番目の州となるなど、パラレルワールドともいうべきドラマ内の世界観は、リアルながらも独自の世界を堪能できます。