JOC山下泰裕会長「結果よりも“自覚”と“誇り”を」東京五輪日本代表にエール

引用元:TOKYO FM+
JOC山下泰裕会長「結果よりも“自覚”と“誇り”を」東京五輪日本代表にエール

荒川静香と高橋尚子がパーソナリティを務め、東京海上日動がお送りするTOKYO FMの番組「MY OLYMPIC」。かつての名選手から将来有望なオリンピック代表選手のタマゴまで、さまざまなアスリートの輝きをお届けしています。1月1日(水・祝)~3日(金)、6日(月)~10日(金)、13日(月・祝)~17日(金)と3週にわたる放送では、日本オリンピック委員会(JOC)会長の山下泰裕さんが登場しました。2020年東京オリンピック・パラリンピック(以下、東京2020大会)の開催を控え、山下さんは「しっかりと準備をし、日本の選手たちが活き活きと輝いて、伸び伸びと演技し、自分の夢に思い切りチャレンジできるような雰囲気、環境を各競技団体の皆さんと協力して作りたい」と意気込みを語ります。

また、自国開催ということもあり「優先枠で出場できる競技もあるので、出場選手は概算で600名弱と最大規模になると思います。選手たちには、自分の夢に向かって、自分がやってきたことを信じて、最後まであきらめることなく最高のパフォーマンスを発揮してもらいたい」と期待を込めます。

とはいえ、“日の丸”さらには国民からの大きな期待を背負って戦うことの重圧について、柔道金メダリスト(1984年ロサンゼルスオリンピック)でもある山下さんは「私は“期待されることはいいことだ”と思って、ずっと今まで生きてきた。人生においてつらいことは、自分が一生懸命頑張っているにもかかわらず“評価されない”“周りからあまり期待されない”こと。オリンピックに出場できる、ましてや自国開催の大会に出られるなんてとても素晴らしいことなんです」と話します。

そして、「多くのアスリートにとって、国の代表としてオリンピックに出場することは憧れであって、夢であると思う。これからもずっと、オリンピックはそういう存在であり続けてほしい」と語ります。

また、東京2020大会は、“復興五輪”として、世界へ向けたアピールも期待されています。それだけに、「被災地はまだ復興への道半ばですけど、力強く復興に向かっている姿を観ていただく場でもあると思っています。被災地でも競技が開催されますし、多くの方々に訪れていただきたい。世界中の方々に感謝の気持ちを示す絶好の機会」と思いを語ります。

JOC会長という立場として、アスリートたちに1番求めたいことは“自覚と誇り”。「これがない人には出てほしくない」と語気を強めます。そして、「自国開催でのオリンピックを成功させるために、私は日本代表の選手たちに結果は求めません」とキッパリ。

結果よりも、その競技をやっている人たちの“日本代表である”という自覚と誇りを持ち、「日本代表として正々堂々と最後まであきらめることなく、最高のプレーを目指し、己を信じて戦ってくれればそれで満足」との言葉も。

そして、さまざまな正式種目があるなかで、「選手たちが活き活きと輝いて最高のパフォーマンスを発揮することは、そのスポーツの魅力を多くの国民に知ってもらえて、普及に1番力になることは間違いない。ですから、“自分の競技はあまり注目されていないから”と思っている選手、今年はチャンスですよ!」とエールを送りつつ、「国民の皆さんにも、いろいろなスポーツがあることを頭に入れて、ぜひ会場に足を運んでいただきたい」と呼びかけていました。

(TOKYO FMの番組「MY OLYMPIC」より)