高橋尚子、『大阪国際女子マラソン』プレ解説

引用元:オリコン
高橋尚子、『大阪国際女子マラソン』プレ解説

 シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子が25日、大阪市内で、あす26日に開催される『第39回大阪国際女子マラソン』(正午~後2:55 カンテレ・フジテレビ系で生中継)の見どころを語った。今大会は、2020年東京五輪、マラソン女子日本代表の最後の1枠を争う選考会、『MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)ファイナルチャレンジ』の1つ。五輪代表になるには、2時間22分22秒の設定記録を突破した上で、今年3月の名古屋ウィメンズマラソンを含めて日本人最速タイムとなる必要がある。そのため、国内屈指の高速レースである「大阪国際女子マラソン」は有力選手が集い、例年以上に白熱したレース展開が期待されている。

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 解説を務める高橋は「今回の大阪国際はスタッフの皆さんや大会関係者の想いで、2時間22分22秒をしっかりと切れるだけのバックアップがあり、舞台ができあがったと思っています。天候も幸い雨がなくなって、10℃前後の曇り。選手にとっては最高の環境になると思うので、ぜひ頑張ってもらいたい。レースについては、最後までもつれるような展開になるのでは。30キロまでいかに選手が力をためて走っていけるのかがポイントで、そこで残っているのは、小原怜・松田瑞生・福士加代子の3選手だと確信しています。きっとそこまでは行ってくれるのではないかと期待も含めて」と、熱くレース展望を語った。

 名前が挙がった3選手について、近況を交えて解説する。昨年9月の『MGC』で3位となり、26日の大阪と3月の名古屋でのレースで、日本陸連の設定記録(2時間22分22秒)を突破した最速の選手がいなかった場合は五輪代表に内定する小原選手(天満屋)について。「小原さんが仕掛けてくると思う。あえて大阪国際にチャレンジをしたのは、今までの自分の殻を破りたい、何かをつかみたいと思っているのではないか。切羽詰まったような状況下で思い切ってレースを作っていく力をここで付けたいという意志があるのではないかと感じました。(松田・小原・福士の3選手の中で)代表に一番近い存在で、迷いがない」と分析。

 松田選手(ダイハツ)については、「月間1300キロの走行距離を走っていて、非常に強い覚悟で臨んでいる。自分と似たところもすごく感じています。誰よりも一番腹筋を鍛えているし、誰よりも走っている。そういった“これは自分が一番だ”というものを持っている選手は土壇場に強いと思う。

 福士選手(ワコール)は「経験がある選手。土壇場の緊張感や、世界での経験は、追い込まれたからこそ光ってくるものがあるので、あすのレースの中で出てくるのでは」と語った。

 「背負っている人生も含めて、三者三様で、ものすごく楽しみなレースだと思います。今回はレースの勝敗だけではなく、タイムもやはり見逃してはいけないので、ライバルになる部分と3人が一緒になってタイム突破を目指していくようなチームワークも含めて注目したいと思います」と期待を込めた。