志村けん＆菅田将暉、Ｗ主演！山田洋次監督最新作で同一人物演じる

　１２月に公開される山田洋次監督（８８）の最新映画「キネマの神様」にタレント、志村けん（６９）と俳優、菅田将暉（２６）がＷ主演することが２４日、分かった。原作は人気小説家、原田マハ氏（５７）の同名作。志村は１９９９年の「鉄道員（ぽっぽや）」以来２１年ぶり２度目の映画出演で、菅田と時代を超えた同一人物のダメ親父役。妻役は女優、宮本信子（７４）と永野芽郁（２０）が二人一役で演じ、ビッグネームが集結する。

　日本映画界とお笑い界の“神様”が最強のタッグを組む。

　「キネマの神様」は、映画を愛してやまないギャンブル好きなダメ親父のゴウ役で志村が主演する話題作。山田監督がオリジナルストーリーを加えながら、“映画の神様”がひとつの家族に奇跡をもたらす愛と友情を感動的に描く。

　配給元の松竹は、１９２０年に前身の松竹キネマ合名社を設立。「男はつらいよ」シリーズなどで縁深い山田監督の最新作を松竹映画１００周年記念作品に位置づけた。

　主演の志村は、９９年の高倉健さん主演作「鉄道員（ぽっぽや）」で、酒に酔いながらも男気あふれる炭鉱労働者を熱演。今回、２１年ぶり２度目の映画出演となる。

　「キネマの神様」の製作側は、「人生のおかしさや哀しみ、夢や挫折を背負い、繊細な狂気をまとった主人公。演じられるのは、周りを包み込む暖かい色気と、唯一無二の感性を持ち合わせた志村さんをおいて他にいない」と何度もオファー。

　志村は「山田洋次監督の作品もたくさん見ていました」と大役を引き受け、「緊張感と不安を感じつつも撮影に入るのをとても楽しみにしています」と３月のクランクインを心待ちにしている。

　山田監督も「映画が娯楽の王座を占め、日本映画が世界中の関心と尊敬を集めていた黄金時代に華やかな青春を過ごした映画人の喜びと悲しみの人生を、ドラマチックに描きたい」と気合十分。

　若かりし頃のゴウをＷ主演で演じる菅田は、２０１８年に「あゝ、荒野」で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。山田監督とは初タッグで「脚本を読みながら、体が熱くなりました。この世界に入ってよかった。そんな風に思いました」と燃えている。

　主人公の妻・淑子役は宮本、永野がそれぞれ現代と過去を担当。宮本は１９７１年の「男はつらいよ　純情篇」以来約５０年ぶりの山田組で「志村けんさんとご一緒するのは初めてなので、とても楽しみ」と告白。山田組初参加の永野は「大先輩方とご一緒してたくさんのことを吸収したい」と瞳を輝かせた。