れきしクン~家康から学ぶ“健康とやさしさ”

引用元:ニッポン放送
れきしクン~家康から学ぶ“健康とやさしさ”

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、歴史ナビゲーター・歴史作家のれきしクンが出演。れきしクンが歴史上の人物から学んだことを語った。 れきしクン~家康から学ぶ“健康とやさしさ” ニッポン放送「あさナビ」 黒木)今週のゲストは歴史ナビゲーターで歴史作家のれきしクンです。歴史上の人物から学ぶことは何ですか?

れきし)滅亡した大名にはその原因があるので、成功者の方の例を自分に活かして、仕事につなげられたらと思っています。

黒木)武将から自分の人生を学ぶ。

れきし)そうですね。スターになれる要素があったら、信長のカリスマ性などを参考にするのですが、自分は普通なので、敵をつくらず息を長くできればいいなと思っています。歴史好きになったころは信長が好きでしたが、最近では家康さんがすごいなと思いますね。

黒木)家康から何を学びますか?

れきし)家康からは、現在に通ずる健康とやさしさです。やはり長生きが得ですよ。家康は享年75歳ですけれど、長いですよね。秀吉が62歳、信長が49歳なので、圧倒的に長生きしています。家康も60代で亡くなっていたら、その後の徳川政権があったかどうかはわかりません。家康は自分で薬をつくったり、鷹狩りに行ったりして運動もしています。健康管理で長生きするということは、チャンスがそれだけ生まれるということです。優しさは、あまり敵をつくらないように上手くやることです。もともと敵対していた家臣も、自分の方で雇ったりしています。信長だと、勢力は一気に潰してしまいます。秀吉も少しそういうところがありました。そうではなくて、ノーサイドのように、どこか落としどころを見つける。すると、家康さんって人柄がいいな、人徳があるなということで慕われて、長く政権をつくることができたのだと思います。自分もみんなと仲よくして、楽しくできたらいいなと思っています。

黒木)健やかに過ごしたいと学んだのですね。

れきし)学びました。

黒木)他の歴史上の人物はどうですか?

れきし)ビジネスマンにおすすめの方で、藤堂高虎さんという方がいます。

黒木)藤堂高虎さん。

れきし)信長、秀吉、家康の時代を全部生き抜いて、徳川家の江戸幕府のお偉いさんにまでなった人物です。外様大名と譜代大名というものがあります。譜代大名というのは、家康が天下を取る前からずっと支えていた方です。外様という方は、外の様と書きますので、家康が名を挙げてから家臣になったのですが、大体昔からの人が贔屓にされるわけです。外様はやや疎外感があるのですが、その外様のなかでも藤堂高虎さんは、譜代以上の扱いになっている不思議なお方です。

黒木)それはなぜですか?

れきし)自分の売り方がうまいですね。この人はお城づくりの名人で、お城のプロデューサーでもありました。四国に多くて、宇和島城、今治城。三重県の伊賀上野城や津城など、名城とされるものをたくさん手掛けています。二条城や江戸城にも貢献していて、徳川家のゆかりのお城も、「あいつをプロデューサーにしておけば大丈夫だ」ということですね。

黒木)そういう才能があったということですか?

れきし)はい。若いころはちゃんと合戦で働いているのですよ。「主君は7回変えないと本当の武士とは言えない」という言葉を残していますが、名言です。本当は、武士は1人の主君でいいはずではないですか。藤堂高虎には「7回も変えて薄情者だ」というイメージもあります。しかし、そういうことではないと思うのですよね。自分を求めてくれる人のところに行って、自分の才能、特にお城づくりを活かせる場所にいて、最終的には徳川家の幕府のお偉いさんにまでなる。そういう生き方は、参考になるのではないかなと思っています。

黒木)なるほど、現代に通じますね。歴史から学ぶことはたくさんあるのですね。

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