NHK大河「麒麟がくる」“ご祝儀”視聴率で好スタート 沢尻騒動が思わぬケガの功名!?

引用元:夕刊フジ

 19日からスタートしたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の初回(拡大版)の平均視聴率が19・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という高い数字をたたき出し、ワーストを更新した前作「いだてん」から大幅回復を果たした。大河の初回19%超えは、19・9%だった2016年「真田丸」以来4年ぶり。

 「いだてん」は後半、ドラマとしての評価は高まったが、視聴率はまったく振るわなかった。全話平均は8・2%と大河史上初の1桁を記録。12年「平清盛」と15年「花燃ゆ」の12・0%を3・8ポイントも下回り、大河ドラマ歴代ワーストを更新した。

 「麒麟がくる」の主人公は、日本の歴史上最大のミステリーである「本能寺の変」の主役でもあり、歴史ファンからも人気の高い明智光秀で長谷川博己(42)が演じている。

 それだけに視聴率が注目されていただけに、今回の数字は“及第点”といえるだろう。

 「大河は前作、そして前々作の『西郷どん』と近現代ものが2作続き、人気コンテンツである“戦国時代”としては、17年の『おんな城主 直虎』以来とあって期待感が高かったのです」とテレビ誌編集者はその要因を説明する。

 「そして、何といっても昨年末に、主要キャストである帰蝶役の沢尻エリカが薬物事件で逮捕されて降板。代わりに川口春奈が起用され、撮り直しを余儀なくされたこと、その影響でスタートが2週間ずれ込むというアクシデントも視聴者の関心を高めていました。“ご祝儀視聴率”ともいえるでしょう」とも。

 川口の登場シーンは初回から盛り込まれており、SNSでも、“結果的に川口春奈が適役だと思いました”、“川口春奈可愛いし様になってる”、“今回の大河ドラマ撮り直しがあったりで大変だったと思うからその分応援したいって思うんだよね”といった書き込みが見受けられた。

 一方、今回は大河では初の4K放送とあって、衣装も原色を多く使い、カラフルな画像が売りとなっている。衣装デザイナーは黒澤明監督の長女の黒沢和子氏が担当している。

 「鮮やかな色使いは令和の大河らしさをアピールしていますが、その一方で“目がチカチカする”“インスタで女子高生ウケを狙った写真並みに彩度が高いな”といった反応も上がっています」と芸能サイト編集者。

 今年は2週間もスタートがずれ込んだ上、東京オリンピック、パラリンピックもあり、放送回数は全44回と例年よりもかなり少なくなることが明らかになっている。