NHK放送総局長、紅白史上最低視聴率も「気にしていない」 問題は「テレビを見ていないこと」

NHK放送総局長、紅白史上最低視聴率も「気にしていない」 問題は「テレビを見ていないこと」

 NHKの木田幸紀放送総局長は22日の定例会見で、昨年大みそかの「第70回NHK紅白歌合戦」の平均視聴率が史上最低だったことについて、「気にしていない」と述べた。

 それ以上に「大みそかにテレビを見ていないこと」が「テレビ全体の課題」と問題を提起。「今年の紅白についてはネットを活用して、どうやってテレビの前にいない人にも伝えるのか。やり甲斐がある」と語った。

 昨年の紅白について「小学生の方から若い方にも見て頂いた。年配の方にどう見て頂くがこれからの課題」とした。また、ドラァグクイーンを出演させながら、紅白に男性と女性と分けて競わせるという従来のスタイルにも疑問の声があることを理解した上で「最終的には現場でしっかり考えていってもらう」と話した。

 歌唱時間を削って、けん玉やイリュージョンを見せる演出方などについてNHK側は「どんな方にも楽しんでいただけるように」と説明。生放送部分を削って、収録映像の放送に時間を割いたことついては「様々な演出上」「よりよく見せるための演出」とした。

 昨年の紅白は午後9時から11時45分の第2部は37・3%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)で、前年より4・2ポイント減。過去最低だった2015年の39・2%を下回った。