「エースのジョー」宍戸錠さん86歳で死去 日活第1期ニューフェイス 映画、舞台、バラエティーなど幅広い活躍

引用元:中日スポーツ
「エースのジョー」宍戸錠さん86歳で死去 日活第1期ニューフェイス 映画、舞台、バラエティーなど幅広い活躍

 「エースのジョー」が逝った。日活アクション映画などで活躍した俳優の宍戸錠(ししど・じょう)さんが、東京都世田谷区の自宅で亡くなったことが、警視庁への取材で21日分かった。86歳だった。2013年に、3階建ての自宅が全焼する火事に見舞われた後は、表舞台にほとんど出ない晩年だった。葬儀・告別式の日取り、喪主は未定。

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  警視庁などによると、宍戸さんが死亡しているのが見つかったのは二十一日未明。事件性はないという。

 日大在学中の1954年、日活の第1期ニューフェイスに合格し、中退して日活に入社。「警察日記」で本格的に映画デビューした。

 ほおを膨らませる整形手術をして以降、アクション映画で活躍。気取ったしぐさが個性となり、小林旭主演の「渡り鳥」シリーズや赤木圭一郎さん主演の「拳銃無頼帖」シリーズで欠かせない敵役として人気を得た。

 初主演作「ろくでなし稼業」などでコミカルな面を見せる一方、鈴木清順監督の「野獣の青春」「殺しの烙印(らくいん)」ではハードボイルドタッチの元刑事や殺し屋を好演した。

 「お昼のゴールデンショー」「巨泉×前武ゲバゲバ90分!」など、テレビのバラエティー番組でコメディアンとしての才能を発揮。71年にフリーになり、舞台「花咲ける騎士道」やNHK大河ドラマ「武田信玄」などで幅広く活躍、90年代には永瀬正敏さん主演の映画「濱マイク」シリーズで存在感を示した。

 著書に、自身の体験を基にした小説「シシド 小説・日活撮影所」。