SUPER BEAVER、1万2000人との対峙で過去最高の夜を更新「あなたとのつながりが宝物です」

SUPER BEAVER、1万2000人との対峙で過去最高の夜を更新「あなたとのつながりが宝物です」

1万2000人の大観衆に埋め尽くされた国立代々木競技場第一体育館。びっしりと埋まったフロアの景色が圧巻で、それだけでもうこみ上げてくるものがある。単独ライブとしては過去最大規模となるこの場所で、2020年1月12日、SUPER BEAVERによる「都会のラクダ“ホール&ライブハウス+アリーナ”TOUR 2019-2020 ~スーパー立ちと座りと、ラクダ放題~」が開催された。

オレンジの照明の中、藤原“31才”広明(Dr)のもとに集まるメンバー。白い光を浴びた渋谷龍太(Vo)が「それでも世界が目を覚ますなら」の一節をアカペラで歌い、「SUPER BEAVER、よろしくお願いします」と声を上げライブはスタート。静寂した会場に4人の音が鳴り響く。 SUPER BEAVER、1万2000人との対峙で過去最高の夜を更新「あなたとのつながりが宝物です」 Photo by 日吉“JP”純平 「一発目から本気でいくんで、本気でかかってきてください」。そう渋谷が告げた後「青い春」が始まると、1万2000人の拳が力強くステージへと向けられる。一言一句、1音1音を噛みしめるように放つ4人、そして一言一句、1音1音をひとつもこぼさないよう受け取ろうとするオーディエンス。全身全霊、どちらも本気だ。

「自分のバンドをあまり褒めたりしないけど、今日この場所にあなたを連れてこれたという1点はSUPER BEAVERを褒めてやりたいと思います。4人だけで音楽やったって何にも楽しくない。あなたがいて成り立つってそんなふうに思ってます」――4人だけで始まったからこそ説得力ある言葉のあとは「ラヴソング」でまっすぐな想いを届け、続く「irony」では「いまだけここをダンスホールに変えたいんですけどいいですか?」という渋谷の言葉に応え、全員で巨大なダンスホールを作り上げた。 SUPER BEAVER、1万2000人との対峙で過去最高の夜を更新「あなたとのつながりが宝物です」 Photo by 青木カズロー 「本日はこの場を借りて本当のコール&レスポンスをやりたいと思います。直訳すると“本気対本気”って意味です。俺たちが120%であなたにぶつかるから、あなたたちは121%できてください。あなたたちに歌ってるわけじゃねぇ、あなたに歌ってるんだ。だったらわかるよな? 俺たちに束になったかかってくるんじゃねーぞ、おまえがひとりでかかってこい」――1万2000人の歌声から始まった「秘密」。本気の想いというものは、こんなにも美しく輝くものなんだと思うと同時に、きっと誰もがいつでもそう在りたいと願っているのだということに、あらためて気づいたりもした。

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