島田紳助さんもしてやったり?出演YouTubeの再生回数が400万突破

島田紳助さんもしてやったり?出演YouTubeの再生回数が400万突破

城下尊之【芸能界仕事術】

 いやあ、久しぶりに島田紳助さん(63)の姿を動画で見た。

 芸能界を引退していること、また再三にわたって芸能界復帰はないと話しているので、“さん付け”で呼ばせてもらおうと思う。

 で、紳助さん、以前とまるで変わらない姿、話しっぷりも、やはりテンポよく、あの紳助さんだと思わせた。

 紳助さんが以前、司会を担当したフジテレビ系「クイズ!ヘキサゴン」の出演者だったmisono(35)と山田親太朗(33)と大阪のバーで会い、その場でYouTube「misonoch」のために40分にわたって動画を収録した。misonoが、がん闘病中の夫を支えながら、広告収入のあるYouTubeの活動をしていることを知っていて、自分が動画に出ることで彼女のプラスになればという思いで行動を起こした格好になる。

 misonoのチャンネルのそれまでの登録者数は約5万人、視聴回数は1本5000回から数万程度だったものが、紳助さんが出ると報道されたこともあって登録者数は10万人を超え、その出演回の再生回数は400万回を軽く超えている。

 紳助さんの狙い通りと言えるだろう。今回の動画はmisonoのYouTubeにとって大きな収益となるだろうし、40分のうち20分ほどの公開で、後半も近く公開される。次回もこれまで以上の視聴が期待でき、misonoへの大きな支援になる。

 また、僕も含めて見ている側は、8年半ぶりの紳助さんの姿を直接見ることができて、楽しませてもらった。

 そして紳助さんにとってはどうか。自分と関わりのあったタレントを精神的にも経済的にも応援することができただけでなく、紳助さん自身にとってもいまだに自分には影響力があり、世間的な興味を持たれていると認識できただろう。もちろん、芸能界復帰の意向はなくても、自分の人生の中で大きなウエートを占める芸能界へのつながりを残しておきたいという気持ちも含め、今回の脚光で満足感を得られたのではないだろうか。要するに誰も困ったり損をしていないのだ。

 その昔、僕の出ていたワイドショーのディレクターが、何かの取材で“ダメもと”で紳助さんの自宅に行ってみたことがあった。大きな一軒家の周りをウロウロしていると、なんと紳助さん本人が出てきて、「家に来たらアカン。何もしゃべらんから、他のこと考えて」と言って家に入ってしまったという。そのディレクターはトイレに行きたくて、やさしそうな紳助さんの夫人に頼んでトイレを借りたそうだが、家の中の紳助さんが「おまえなあ、トイレ借りるふりして中の様子をしゃべったらアカンで」と笑ったそうだ。

 まあ、超大物の紳助さんの家でトイレを借りたディレクターもすごい心臓だが、紳助さんにはもともとそういう気さくな面がある。いずれトイレを借りるように、ふらりとテレビ局に立ち寄ることもあるのだろうか……。

(城下尊之/芸能ジャーナリスト)