板垣瑞生が「ゴーストマスター」に「狂ってる」、謎の“T”の正体も判明

引用元:映画ナタリー

「ゴーストマスター」のトークイベントが本日12月3日に東京・代官山蔦屋書店で行われ、キャストの板垣瑞生(M!LK)、監督を務めたヤング ポール、特殊メイクを手がけた百武朋が登壇した。

【動画】「ゴーストマスター」予告編(メディアギャラリー他10件)

第2回TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILMで準グランプリを獲得したヤングの企画を原案とする本作。キラキラ青春映画の撮影現場を舞台とする本作は、“壁ドン”に悩む主演俳優のせいで撮影がストップし、事態の収束を任された助監督・黒沢明の姿が描かれる。板垣は劇中で撮影されるキラキラ青春映画の主演俳優・桜庭勇也を演じた。

本作の印象を問われた板垣は、楽しそうに笑いながらも「狂ってる!」と述べ、「この役を僕にオファーするのも狂ってる」とコメント。ヤングが「いやあ、キレられるかなーと思ったんですがそんなこともなかった(笑)。普通の人なら『スケジュールが……』とか理由付けて断ると思うけど、なんで出ようと思ったの?」と率直に訊ねると、板垣は「まず、オファーしてきた人がそういうこと言うのやめてもらっていいですか?」と苦笑した。

出演の理由として、板垣は「僕は別にキラキラ役者になりたいわけじゃなくて、いろんな役をやれる人になりたい」と前置きし「台本を読んでも意味がわからなかったんです」と打ち明け、ヤングを驚かせる。「台本を読んでも理解できないのが悔しすぎて、これはトライしないといけない作品なんだと思ったんです。あと、監督や皆さんとお話させていただいたときにフィーリングが合って、めちゃくちゃいい映画が撮れると思ったことも大きいですね」と説明した。ヤングは板垣に向けて「すごく印象に残っているんだけど、板垣くんに初めて会ったときに『俺、この役ができたら……ヤバいと思うんすよね!』って言ってきたんだよ(笑)。言っちゃ悪いけど、こいつすごくバカだと思った。でもいいやつだな、自分でトライしたいんだなという気持ちが伝わってきた」と語りかけた。

黒沢の脚本にとりついた悪霊によってモンスターと化した勇也のマスクなど、劇中の造形物を数多く手がけた百武。本作のために制作した造形物の数を問われると、百武は「NGになったものも含めて30点ぐらい」と答える。ヤングは「百武さん、僕らが頼んでないものも作ってくるんですよ!『監督これ作ってきましたー!』『なんですかそれ?』『わかんないんですけど』っていう。でも、その中から使ったものもあります」と明かし、「百武さんと仕事をしていて面白いのは、お願いしたものがそのままの状態で出てこないんですよ。いい意味で」と話した。百武は「脚本を読んで、求められているものから外れなければ膨らませてもいいんだと思っていますし、よりよくしたいという気持ちが過剰なんだと思います」と自分の考えを語る。

百武の手がけた造形物にまつわるエピソードについて、ヤングは「どうしても言いたいことがある」と切り出す。撮影中、怨霊がとりついて変化した台本に、謎のマークがあることに気付いたヤングが「百武さんにこれなんのマークですか、十字架ですか?って聞いたら、『Tです。TポイントカードのT!』って答えたので、この人何やってるんだよと思いました(笑)」と暴露。会場が笑いに包まれる中、ヤングは「でもその過剰さが魅力なんですよね」と重ねた。

三浦貴大と成海璃子のダブル主演作「ゴーストマスター」は、12月6日より全国で順次ロードショー。

(c)2019『ゴーストマスター』製作委員会