白石麻衣「写真集37万部」の凄さ アイドルでは実質歴代2位

白石麻衣「写真集37万部」の凄さ アイドルでは実質歴代2位

【数字で読み解く芸能界】

 乃木坂46のエース、白石麻衣(27)のグループ卒業発表が話題だが、特筆すべきはやはり写真集人気だろう。

 2017年2月に発売されて昨夏の報道では26度目の重版となり37万部!

 今や、1万部売れたらヒットといわれる写真集。本職のグラビアアイドルもイメージDVDを何本も出して、ご祝儀に1冊出させてもらえるかどうかの時代。写真集は売れにくく、コストもかかり、ハードルが高い商品だ。

 白石と同じ坂道グループには10万部ほど売るメンバーもいるが、これまでの写真集の売り上げを確かめると、37万部は驚異の数字だ。

 女性アイドル・女優の写真集は90年代が全盛。歴代1位といわれているのは人気絶頂期の宮沢りえがヌードになった「Santa Fe」(91年)で155万部。篠山紀信撮影のヌード写真を中高年ならほとんどの人が覚えているだろう。

 以下は約80万部だった菅野美穂(97年)、それから樋口可南子(91年)、島田陽子(現・楊子=92年)、川島なお美(93年)と女優が並ぶが、要はブームとなっていたヘアヌード写真集の類いが多く、この人だから買うというより脱いだから見たい、だった。トップ10入りして、脱いでない写真集は広末涼子(96年)と南野陽子(86年)くらいか。

 白石はアイドルの正統派写真集として広末以来のビッグヒットとになるが、広末でも約48万部ほど。しかも、90年代はまだバブルだし、写真集も売れていた。今や画像がネット上ですぐに拡散されるし、スマホで動画を見る時代。厚い紙をめくって写真を見るのはおっくうなのだから、37万部がいかにすごいかわかる。

 無料で画像や動画が見られる現状に写真集というビジネスを蘇らせた白石。後に続く女性の出現に期待と思っていた矢先に、田中みな実が軽く超えた!(※50万部)

 (作家・松野大介)