【ランキングで振り返る『ウォーキング・デッド』の10年 Vol.2】あの人も!? 『ウォーキング・デッド』出身俳優たちが活躍中!

引用元:Movie Walker
【ランキングで振り返る『ウォーキング・デッド』の10年 Vol.2】あの人も!? 『ウォーキング・デッド』出身俳優たちが活躍中!

2010年にスタートした『ウォーキング・デッド(TWD)』は2020年、ついに放送開始10年目に突入!そこでさまざまなジャンルのオリジナル・ランキングでこれまでの『TWD』を振り返る。第2弾は出演俳優たちのブレイク度に注目だ。『TWD』はこんな人気俳優たちを生み出してきた!

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※以下ストーリーのネタバレがあります。

 

 

そのTVシリーズが名作かどうかを判断する方法はいろいろあるが、そのひとつは、その作品に出演してからの俳優たちのブレイクぶり。優れたシリーズほど人気を集め、その作品で魅力的な人物を演じた俳優が注目されて、他の大作に抜擢される。つまり、シリーズが魅力的であればあるほど、俳優がブレイクするのだ。

それはこの頃の人気TVシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』の出演者たちが、この6月公開の話題作『ワンダーウーマン1984』のペドロ・パスカルを筆頭に、他作品で大活躍しているのを見てもよく分かる。そして、この観点から見ても『ウォーキング・デッド』はやはり名作。この作品に出演したことで、大作に出演したり、他作品の主人公役に抜擢されりした俳優たちは続々。ブレイク度をランキングで見てみよう。

※このランキングの“ブレイク度”は『TWD』出演以降の他作品での活躍度のこと。本作に出演する前から知名度が高かった俳優たち(ノーマン・リーダス、マイケル・ルーカー、ジェフリー・ディーン・モーガンら)は対象外とした。

 

■ 【第10位】トム・ペイン(ジーザス役:シーズン6~9)

ヒルトップでマギーの右腕的存在であるジーザスは、急にシリーズを去ってビックリだったけど、この役を演じたトム・ペインは、新作でなんと“主役”に大抜擢。昨年9月から米フォックス・ネットワークで放送中のサスペンスTVシリーズ『Prodigal Son(原題)』で、主人公の犯罪心理学者マルコム・ブライト役を演じている。この番組でブレイクするかも? 全米では1月20日からシーズン2が放送中。

 

■ 【第9位】ベネディクト・サミュエル(オーウェン役:シーズン5、6)

ウルフのヘタレなリーダー、オーウェンを演じたベネディクト・サミュエルは、『バットマン』に登場するゴードン警視の若い日を描くDCのTVシリーズ『GOTHAM/ゴッサム』のシーズン3からマットハッター役で出演。今後の新作映画もアリス・イヴ主演のSFサスペンス『Warning(原題)』、ベラ・ソーン主演のサスペンス『Leave Not One Alive(原題)』が撮影済みで、実は地道に活躍中。

 

■ 【第8位】オースティン・エイブラムズ(ロン役:シーズン5、6)

アレクサンドリアの住民で、父親の家庭内暴力の被害者で、カールを憎むようになるロンを演じたオースティンは、現在23歳の若手俳優。昨年全米でヒットして、日本では2月28日公開のギレルモ・デル・トロ製作のホラー映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』には、ロンっぽい役で出演。日本でも配信中のゼンデイヤ主演のTVシリーズ『ユーフォリア/EUPHORIA』にもイーサン役でレギュラー出演中。今後の新作映画も『Our Chemical Hearts(原題)』、『Youngest(原題)』『Medicine Men(原題)』と3作も撮影済みだ。

 

■ 【第7位】ソネクア・マーティン=グリーン(サシャ役:シーズン3~7)

刑務所占領時期からリックらのグループに加わったサシャは、最後に感動的な見せ場のある印象的な役。演じたソネクアは、本作の後、人気SFの新TVシリーズ『スター・トレック:ディスカバリー』の女性主人公役に大抜擢され、何かとうるさい『スター・トレック』ファンの評判も上々。映画も、昨年配信のNetflix映画『クリスマスが教えてくれたこと』、21年7月全米公開の人気映画『スペース・ジャム』の続編『Space Jam2(原題)』、撮影済みの『The Outside Story(原題)』と出演作が続いてる。

 

■ 【第6位】ローレン・リドロフ(コニー役:シーズン9~)

『TWD』から大飛躍したのが、シーズン9から聴覚障害があるコニー役を演じているローレン・リドロフ。彼女はなんと、アンジェリーナ・ジョリーはじめ人気スター大集合のマーベルのスーパーヒーロー映画『Eternals(原題) 』に出演する。演じるのは、映画の中心となる種族エターナルズ の一員、マッカリ。本年11月6日の全米公開を全世界のマーベル・ファンが待っている。

■ 【第5位】ローレン・コーハン(マギー役:シーズン2~)

ヒルトップのリーダーとなった人気キャラ、マギーは、シーズン9後半では不在だったが、シーズン10で帰ってくるのは嬉しい限り。そのマギー役のローレン・コーハンは、本作以外でも活躍中。まず、日本でも1月11日からWOWOWで放送開始したTVシリーズ『コードネーム:ウィスキー・キャバリエ ふたりは最強スパイ』に主演。映画では18年にマーク・ウォールバーグ主演の『マイル22』に出演し、16年の『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』では、後にバットマンになるブルース・ウェイン少年の母親マーサ役を演じていた。

 

■ 【第4位】スティーヴン・ユァン(グレン役:シーズン1~7)

マギーとの名カップルぶりも人気だったグレン役のスティーヴン・ユァンは、映画界に進出。ポン・ジュノ監督のNetflix映画『オクジャ/okja』(17)に出演し、同年の『Z Inc. ゼット・インク』では製作と主演を兼任、18年に自身のルーツである韓国のイ・チャンドン監督作『バーニング 劇場版』などに出演。また声優としても活躍中で、SFコメディTVアニメシリーズ『ファイナル・スペース』やアマゾン・スタジオ製作のTVアニメシリーズ『Invincible(原題)』に声の出演をしている。

■ 【第3位】ダナイ・グリラ(ミショーン役:シーズン2~)

『TWD』出身者の中で、もっとも大ヒット映画に出演し、しかもかなり目立ったのは、ミショーン役のダナイ・グリラだろう。マーベルの大ヒット映画『ブラックパンサー』(18)で、ワカンダ王国の最強兵士オコエ役を演じて知名度がグンとアップ。同じ役で『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(18)、と続く『~/エンドゲーム』(19)にも出演した。『TWD』はシーズン10で卒業してしまうが、これからも映画で活躍してくれるはず。

 

■ 【第2位】コーリー・ホーキンス(ヒース役:シーズン6、7)

アレクサンドリアの物質調達係ヒース役はドレッドヘアにメガネだったので、ちょっと分かりにくいが、あの大人気シリーズ『24』のスピンオフ、『24:レガシー』のクルーカットでメガネなしの主人公は彼。これはもう大抜擢ってものだろう。また、昨年末からNetflixで配信中のライアン・レイノルズ主演、マイケル・ベイ監督のアクション大作『6アンダーグラウンド』でも主人公のチームの一員の重要な役を演じてる。

それ以外にも『キングコング:髑髏島の巨神』(17)、スパイク・リー監督の『ブラック・クランズマン』(18)と硬軟どちらの作品でも活躍。ジョエル・コーエン監督が撮影準備中の新作『Macbeth(原題)』でのデンゼル・ワシントンとの共演も決定済みだ。

 

■ 【第1位】ジョン・バーンサル(シェーン役:シーズン1、2)

『TWD』出身者中、現時点で一番の出世頭は、間違いなくこの人、リックの親友シェーンを演じたジョン・バーンサル。現在、全米の映画賞を賑わせている、1月10日日本公開の映画『フォードvsフェラーリ』で、クリスチャン・ベイル、マット・デイモンの次くらいにイイ役を演じてる。

『TWD』卒業後は、レオナルド・ディカプリオ主演『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(13)、ブラッド・ピット主演『フューリー』(14)、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督『ボーダーライン』(15)、ベン・アフレック主演『ザ・コンサルタント』(16)、エドガー・ライト監督『ベイビー・ドライバー』(17)などなど、作品選びも見事。

 その一方でマーベル作品にも参加。マーベルのTVシリーズ『Marvel デアデビル』でパニッシャー役を演じ、その役が主人公のTVシリーズ『Marvel パニッシャー』はシーズン2も配信された。今後もアンジェリーナ・ジョリー、ニコラス・ホルト共演、テイラー・シェリダン監督の『Those Who Wish Me Dead(原題)』など新作が続いている。

このランキングのように、『TWD』俳優たちの活躍ぶりはめざましい。最近では、リックの親友シェーンを演じたジョン・バーンサルの新作映画『フォードvsフェラーリ』が公開中。彼自身のノミネートはないが、全米の賞レースを賑わせていて、本年のアカデミー賞(R)でも話題になりそう。ジョン・バーンサルの顔付きを、シェーンの頃と比べてみたいもの。

また、マギー役ローレン・コハーンの新作TV『コードネーム:ウィスキー・キャバリエ ふたりは最強スパイ』も1月11日放送開始。カールの目を撃ったロン少年役オースティン・エイブラムズ出演の『スケアリーストーリーズ 怖い本』も2月日本公開。新作で彼らの出世ぶりを確認したくなる。

(Movie Walker・文/平沢薫)