テレ東主演で天才教授役決定 NHKも重宝する田中圭の勢い

テレ東主演で天才教授役決定 NHKも重宝する田中圭の勢い

 俳優・田中圭(35)の勢いが止まらない。

 飛躍のきっかけは18年4月期の主演ドラマ「おっさんずラブ」(テレビ朝日系)。男性同士の恋愛模様を描いた作品で、昨年は劇場版「おっさんずラブ ~Love or Dead~」が公開され、興行収入は30億円に迫る大ヒット。昨年末にはシリーズ第2弾となる「おっさんずラブ in the sky」(テレビ朝日系)も放送された。「はるたん日めくりカレンダー」なるものまで発売され、田中圭=はるたん(田中演じる主人公・春田創一の通称)がファンのみならず認知されている。昨年は8社のCMにも出演した。

「昨年末のNHK紅白歌合戦ではゲスト審査員を務めました。ここ数年、朝ドラや大河ドラマに出演したわけもでもなく、今後、出演予定がないにもかかわらず選ばれたことに、ネットでは『なぜ田中圭?』という書き込みが多く見られました。活躍がめざましい19年の顔として選ばれたということでしょうが、違和感は否めませんでした。つい先日も、なぜかNHK『あさイチ』に出演しました。最近のNHKの重宝ぶりを見ると、近々、田中主演のドラマ制作が発表されるかもしれませんね」(芸能ライター・弘世一紀氏)

■映画3本に特別ドラマも

 今年は上期だけで、すでに3本の映画の公開が決まっている。さらにテレビ朝日も田中主演の特別ドラマ「不協和音 炎の刑事 VS 氷の検事」(仮)も放送を予定しているがこれだけではない。

「4月期からテレ東系で田中さんの主演ドラマ『らせんの迷宮』が放送される予定です。コミックが原作で、彼が演じるのは数億桁の遺伝子配列を記憶できる天才准教授役。熱血刑事とともに未解決事件を解決していきます」(ある演出家)

 田中は今年で芸歴20年になる中堅俳優だ。11年に元女優と結婚した二児の父でもある。

 18年に放送された「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ系)の中では、結婚した理由について次のように語っていた。

〈ボク、授かり婚なのでいろんな選択があったんですよ。仕事もまだまだしていきたいし、人気も欲しいしとか。もっとモテたいし、もっと遊びたいとか。やりたいことだとありすぎて選べないから、自分が今一番失って嫌なものなんだろうって思った時に嫁だったんで結婚しました〉

 聞きようによっては、かなり身勝手な発言にも聞こえる。しかも同年に、「おっさんずラブ」で共演した女優の内田理央(28)との密会疑惑が女性誌に掲載された。だが、いずれも全くと言っていいほど波風は立たなかった。

「田中は進学校として名高い渋谷教育学園幕張中学高校の出身でもともと地頭がいい。それでいて、下積みが長く、酸いも甘いも知り尽くしている。だから、人気が出ても調子に乗ることがない。話している内容や行動が多少変でも素の部分で正直さや誠実さが視聴者にしっかり伝わっているのでしょう。言動に“嘘臭さ”がないから、ファンも裏切られた感じがしないのでしょう」(前出・弘世一紀氏)

 昨年末、田中圭は週刊文春の単独インタビューでこのようにも語っていた。

〈注目を浴びれば浴びるほど愛のある言葉もたくさんいただきますが、その分アンチも増えていきます。僕がどう振る舞っても、全ての人に自分が思った通りに受け取ってもらえるわけではないです。だったら無理に好かれようとは思わず、自分らしくいるのが一番いい思っています〉

 言葉と行動が完全に一致することは難しい。それを自然体で表現できる田中圭はやはり稀有な存在なのだ。今年もブームが続きそうだ。