【香取慎吾×氣志團 バリバリ音楽談議全文

【香取慎吾×氣志團 バリバリ音楽談議全文

 元SMAPの香取慎吾(42)とヤンキー系ロックバンド、氣志團の紙上初対談がサンケイスポーツで実現した。香取が元日に発売した初ソロアルバム「20200101(ニワニワワイワイ)」の収録曲「I’m so tired」で氣志團とコラボした縁。サンスポコムは昨年12月に行われた対談の全容を3回にわたって掲載する。

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■いままでと形が違う音楽活動

 --2020年の目標や挑戦を教えてください

 綾小路「オリンピックですからね…。オリンピックになると関東近郊の会場はほぼ使えなくなるんですよ。なので、われわれのようなものは多分、家でテレビを見ているのかなって、どうですかね(苦笑)。僕たちは2021年がデビュー20周年なんですよ。そこに向けての弾みの年にしたいなと思っています。僕らも今回、楽曲をリリースすることがハッピーっていうのを一緒にやらせていただいて改めて気づいたんです。ファンのみんながこんなにアルバムの発売を楽しみにしている。アルバムに参加している自分もいっぱい楽しいことがあったので、僕らもドキドキする作品を作りたいなって改めて思いました。いろんなことに慣れちゃっていることがいっぱいあって、タイアップが決まったからCDをリリースしますとか、目の前のことに追われてしまうんですが、ものを作ることに一緒に考えて力を入れて、それをどうやってどこに届けるのか。シンプルなことを頑張りたいって思いました」

 --香取さんは、国際パラリンピック委員会の特別親善大使を務めています

 香取「まずは、パラリンピックはずっと応援させていただいて、この2020年を本当に待っていたので、やっと来たなっていう感じがあります。まだ大会まで何カ月かありますから、それまでに皆さんにもっと知ってもらって、パラリンピックが大成功したら、この先の日本は変わるんじゃないかと思っているので応援を頑張りたいですね」

 --音楽活動の予定は

 香取「音楽活動はするんじゃないですか。なかなか大変と思うんですけどね。これ続けていくって、やっぱりすごいこと。いままで行ってきたんだけど、やっぱり形が違うから頑張らないと」

■「この間MVの撮影でNYに…」を熱望

 --音楽だけでなく、役者やデザイン、アート、いろいろやっているので忙しい1年になるでしょう 

 香取「2020年は新しいアルバムは作らないでしょうね(苦笑)。気志團の皆さんはアルバムを出すタイミングってあるんですか」

 綾小路「いよいよ僕らもちゃんとしなきゃと思いますね。アルバムに関しては2年ぐらいリリースをしていないので、とにかくアルバムに向かってコンスタントに今年は新曲をリリースをしようと思っています。久しぶりに時系列みたいなものを作ってやろうって言っていますね。今年はそういうことも含めて楽曲制作をとことん追求したい。僕らは節目ごとに合宿に行くバンドなんですよ。メンバーだけがポンッと落とされてサバイバル的な感じなんですけれども、一週間ぐらいで1個ぐらいしか曲ができなかったときがあって、それ以降、割に合わないと合宿に行かせてもらえなくなった。でも、そういうこともやりたいですね」

 香取「ミュージックビデオの撮影だけで海外とか行ってみたいですね」

 綾小路「われわれはバンドが迷走していたときにビートルズと同じようにインドに行ったことがあります。僕ともう一人以外おなかが異常をきたして大変だったんですが、海外はそこに行かないと撮れない絵があるからいいですよ」

 香取「海外レコーディングもしたいですよ。それを言いたい。それだけに行きたいですね。インタビューで『この間ミュージックビデオの撮影でニューヨークに行った』って言ってみたい」

 綾小路「それは僕らだと突っ込まれますけどね。何で気志團が海外に行ってんのって。でも、撮影もレコーディングもミュージックビデオも一気にそこでやるっていうのがいいですよね。やりたいな。僕が狙ってるのがGLAYのTERUさんが函館にスタジオ作ったので、そこ借りて函館で演歌みたいなの録りに行こうかなと思います」

■綾小路の「人生最高傑作」

 --最後にファンにメッセージをいただけますか

 綾小路「今回とんでもないメンツなんですけど、中でも僕がライバル視してるのがKREVA。デビューが一緒で年も一緒なんですよ、永遠のシックスティーンなんですけど(笑)。KREVAだけには負けない。アルバムの中で勝負しているっていう冗談ですけど、とにかく制作に携わった僕らもアルバムの完成を楽しみにしていたので、少なくとも僕たちの曲はカッケーんで」

 西園寺「生サウンドが僕らだけなんで、いろんな楽曲がある中で箸休めっていう感じで違うテイストを楽しんでもらえればと思います」

 綾小路「クールでロックな香取慎吾を楽しみにしといてくださいという感じですね。今までと違う一面を僕たちとともに作れたと思うので。みんなドキッとするんじゃないかなって思いますね。自信作で今まで作ってきた気志團の楽曲より人生最高傑作です。人生最高傑作を気志團と慎吾くんで一緒に作りました。2020年は僕的には最高傑作を作っちゃったんでのびのびやれます」

 香取「音楽ずっと好きで1人でアルバムを作らせてもらって、本当に自分の中でも改めて音楽っていいなと思っています。音楽が背中を押してくれるっていうのを実感していますね。僕がこのアルバムで一番感じちゃっているぐらい音楽っていいなっていう思いを皆さんにも思ってもらえたらうれしいです」

 --ちなみに、草彅さんや稲垣さんからアルバムの感想はありましたか

 香取「草彅はラジオを一緒にやっているんですけど、曲を紹介する前に、絶対聴いてないだろって1回聴かせたら『いい曲だね』って言ってました。吾郎ちゃんは『渋谷の街で流れていたのを聴いたよー』と言ってもらってうれしかったんだけど、渋谷を歩くのって思って聞いたら『歩くよ!』っていう感じで話が終わっちゃったんですよ。みんな応援してくれてます」

 (完)

★20200101(ニワニワワイワイ)

 「皆でワイワイ楽しもう!」をテーマに、氣志團やラッパーのKREVA(43)やSALU、3人組ヒップホップグループのスチャダラパー、女性6人組BiSHら10組とコラボした全12曲入り。

★氣志團(きしだん)

 1997年、綾小路翔を中心に結成されたバンド。リーゼントに学ラン姿で歌う「One Night Carnival」が話題となり、2001年12月にメジャーデビュー。03年、地元の千葉・木更津で大規模イベント「氣志團万博」を初開催。04年には東京ドーム公演を成功させ、同年末から2年連続でNHK紅白歌合戦に出場。14年にはフジテレビ系「極悪がんぼ」の主題歌「喧嘩上等」を担当。2月26日に新曲「今日から俺たちは!!」を発売する。

★香取 慎吾(かとり・しんご)

 1977(昭和52)年1月31日生まれ、42歳。神奈川県出身。87年にジャニーズ事務所に入り、翌88年、SMAPに加入。96年に日本テレビ系「透明人間」で連続ドラマ初主演。2000年に慎吾ママとして「慎吾ママのおはロック」を発売し、「おっはー」が同年の流行語大賞に。16年12月のSMAP解散後は、ソロで活躍。17年9月に同事務所を退所後は初の個展を開催するなどアーティストとしても活動。昨年は主演映画「凪待ち」が公開された。182センチ。