『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』をエピソード9と10に分けなかった理由を脚本家が解説

引用元:IGN JAPAN
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』をエピソード9と10に分けなかった理由を脚本家が解説

42年間も続いたスカイウォーカー・サーガを締めくくった『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は、銀河帝国皇帝パルパティーンを再登場させ、レイとカイロ・レンの物語を完結させた。あまりにも内容が盛りだくさんなので2本の映画に分けても良かったのではと思えるかもしれないが、「エピソード10」の可能性は最初から存在しなかった。続三部作は、「三部作」として決められたからだ。
「ジョージ(・ルーカス)は常に全部で9本の映画になると話していました」と共同脚本家のクリス・テリオはAwardsDailyとのインタビューで語る。「それはこのサーガの自然な長さですし、最初にあったわずかな議論を除いて、その可能性を進めることはありませんでした」
「もちろん、ストーリーにより一層の奥深さとニュアンスを添え、キャラクターたちにより多くのシーンを与える余地を手放すことは、脚本家として心が痛みます」とテリオは続ける。「スタジオとしてではなく、純粋に私個人の思いとしては、映画をパート1とパート2に分けたかったですね」
テリオは大量の「捨てるしかなかったバックストーリー」を残念に思うと話し、「この映画には多くのプロットがあります。脚本家として、プロットのさらなる展開を可能にするシーンはぜひ入れたいものです。もしも、できる方法があったならば、映画を2部構成にするのが私の夢でした。キャラクターたちの物語をこれからもずっと書いていくことだってできますからね」と加える。

「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」画像・動画ギャラリー

映画のタイトルとラストシーンは「スカイウォーカー」という名にかなりのレガシーと重みを与えた。そのため、スカイウォーカー・サーガが今後も続くことへの期待も生じている。「正直言って、その件についてはファンの皆さん以上の知識を持っていません」とテリオは打ち明ける。「私たちにとって、スカイウォーカーという名前の深みは、単純にある特定のテーマに沿ったものに過ぎません」
「宇宙にある何かをブランディングするような試みではなかったのです」とテリオは話す。「J・J(・エイブラムス)と私は『自分が誰であるかを発見するのではなく、それを創造しよう』と書かれた付箋をもっています。この映画の大半は、発見と、それを通して自分が誰であるかを創造することについて語っています。映画の最後にスカイウォーカーとは誰かという要素を入れたのは、純粋にテーマのためです」

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』については、本作のエンディングを詳しく分析している記事や、コリン・トレヴォロウによる最初の脚本が一切採用されていないことについて綴った記事、銀河帝国皇帝パルパティーンの復活を掘り下げる未公開のシーンが存在することについて述べる記事などもチェックしてほしい。 Matt Fowler