「コミケ」における“二次創作”について議論 現役慶應生モデル・トラウデン直美「良い方向に活かすガイドラインを再検討したほうが良い」

引用元:デビュー
「コミケ」における“二次創作”について議論 現役慶應生モデル・トラウデン直美「良い方向に活かすガイドラインを再検討したほうが良い」

 インターネットテレビ局「AbemaTV」AbemaNewsチャンネルで放送中のニュース番組『AbemaPrime』(平日夜9時)の6日放送回では、世界最大の同人誌展示即売会「コミックマーケット(コミケ)」について議論を展開。昨年末開催の「コミケ97」は、来場者数75万、経済効果は“100億超”と、世界的に知られる巨大マーケットである一方、同人誌やコスプレ等の「二次創作」が著作権に絡む様々な問題を抱えている。ゲストとして出演した現役慶應生モデルのトラウデン直美は、「(二次創作を)良い方向に活かすようなガイドラインを再検討したほうがよいのでは?」とコメントした。

【写真】『AbemaPrime』生放送の模様。

 番組MCを務めた幻冬舎の編集者・箕輪厚介は、自身も著書を持つ立場から「自分の本が売れるということを含めて、SNS上で盛り上がってほしいと思います。色んなパロディーをやっている人がいますが、それが広がれば広がるほどオリジナルも読まれる。僕個人としては、オリジナルを作ったクリエイターに対して、何かしら還元されるような仕組みがあった上で、“二次創作”というこんなにも需要がある市場は育てていくべきだと思います」と、互いに利益を享受する制度の整備を条件として、二次創作に賛成する考えを示した。

 一方の小説家・幾谷正は「自分も創作をする前にオタクとして“二次創作”が好きな時代があって。その時に、原作のファンのつもりで“二次創作”の同人誌を買って、気付いたら10万円ぐらい使っていたのに、原作のコミックやCDには1000円ちょっとしか使っていなくて。自分の中でファンの心理として買っていたはずなのに、原作者や公式に関わっている人に全く還元されていなかった。自分が小説を書くようになってからはなおさら、『これは本当に正しいことなのか?』疑問を持つようになった」と “二次創作”に異を唱える。

 レギュラーコメンテーターで慶応大学特別招聘教授の夏野剛は「同人誌の世界を守りたい人は、これだけの規模があるなら、やっぱり内部ルールというか礼儀を持ってほしいと思うんです。同人誌で、誰かのインスピレーションから描いたという人は、誰々の敬意を表して二次創作を作っていると表示してほしい。そして“二次創作”として作っているからには、“商業には載せない”というルールを自分達で作って表示したらいいんじゃないかな。これは、あまり根本的な解決にはならないものの、一次創作者と二次創作者の距離をだいぶ詰めることになると思う。もうちょっと一次創作者と二次創作者が、心の通えるようなコミュニティーを作れる仕組み・ルール・礼儀、そういうものを僕は日本で作っていってほしいと思う」と持論を展開した。

 この日ゲストとして出演した現役慶應生モデルのトラウデン直美は「コスプレも二次創作の一つですよね。コスプレ姿の写真を撮ってもらってお金を稼ぐ人もいますけど、コスプレがあったおかげで海外に日本の文化が広がったり、効果もたくさんあったと思うので、良い方向に活かすようなガイドラインを再検討した方がよいのでは?」と、世界でも人気の日本のコスプレ文化について言及し、今後の“二次創作”の在り方についての想いを語った。