草なぎ剛、ユースケの前では“別の顔” 「『ぷっ』すま」演出家が語る22年目の“なぎスケ”

引用元:オリコン
草なぎ剛、ユースケの前では“別の顔” 「『ぷっ』すま」演出家が語る22年目の“なぎスケ”

 あの名コンビが帰ってきた。Amazon Prime Videoのバラエティー番組『なぎスケ!』(毎週木曜更新)で、俳優の草なぎ剛とユースケ・サンタマリアの“なぎスケ”コンビが復活。テレビ朝日系列で20年に渡って放送されていた「『ぷっ』すま」が、2018年3月で終了してから1年9ヶ月のときを経ても、2人独自のゆる~く、自由な空気感はなんら変わらない。同番組でディレクターを務める飯山直樹氏もまた「『ぷっ』すま」から長い付き合い。彼らを一番近くで見てきた人物が語る2人ならではの関係性とは。

【動画】草なぎとユースケがドローンで遊ぶ

■新番組は「2人に会うためにやっているようなもの」テレビで見せないところを見せたい

 『なぎスケ!』制作にあたり「20年をやっていたからプツンと終わるのもなんだな、と。2人はどうしても仕事が忙しくなかなか会えない。番組をやっていれば会える。特別に新しいことをやろう、という気持ちもなかったのですが、2人に会うためにやっているようなものですね」と2人への愛を隠さない飯山氏。「Amazonさんから「『ぷっ』すま」みたいなバラエティーがやりたいと言われました(笑)。じゃあ、やってみようかと。どこかで『番組がないと会えない』と思っていたので非常にありがたかったです」。

 初回収録において“なぎスケ”が番組MCとして対面するのは1年9ヶ月ぶりのことだった。それでも特段、2人が大きく変わったところはなかったようで「あえて変わったところを探すながらユースケくんは離婚、独身になった(笑)。剛くんは変わろうとはしていないと思うけど、初回収録は緊張していましたね。1年9ヶ月ぶりに2人での番組で、対面することで『前の日寝れなかった』と言っていました」とそんな素朴な一面も教えてくれた。

 「ユースケくんといるとき、剛くんは別の顔をみせる。それがファンの方も観ていると楽しいのではないでしょうか」。“新しい地図”とは違う草なぎの一面が見えることを挙げ「『新しい地図』にいるときの草なぎ剛はスター。それがユースケくんの前だと子どもになっちゃうという。それは昔からですね」と笑う。確かに草なぎが持つ本来の無邪気さが、むちゃくちゃでマイペースなユースケといることでぐっと際立つ印象だ。

 「男の人って40歳を超えたらオヤジだし『カワイイ』だなんて似合わないのに、彼の場合は45歳なのに『カワイイ』と言える子。“子”なんて言ってしまうくらいカワイイんです。それが、「『ぷっ』すま」から続く剛くんのいいところですよね。はしゃいでいる剛くんを見ているユースケくん、ユースケくんがはしゃいでいるのを見ている剛くん、そんなお互いが好きで、お互いが楽しんでいる感じがいい。そんな2人の良さが出る企画にしようと思っています」と語る飯山氏本人が一番楽しそうだ。

 地上波からネット配信へ、形式は変わってもテロップで遊んだり、お色気要素を盛り込んだりと、“ノリ”は顕在。「昔はテレビじゃできないことがネットでやれる、と言われていたけど、実はそんなことってなくて。テレビでできないことはネットでもできないのが現実。でも、そのなかでもテレビでは見せないところは見せられるかな、というのはこの番組かな。2人のテレビではあまり見せないところを見せることができればいいなと、日々模索しています。例えば、腹を抱えて笑う2人がたまにいるんです。それを見せたいなと」。

■予定調和なしのハプニング感も楽しむ「“やらされている感“はつまらない」

 今から6年前、2013年7月の「『ぷっ』すま」700回記念ロケの際、草なぎは収録に入るまで番組内容を知らないことが多いと話していた。「台本読んだことないし、あることも知らない」とも。2人が企画会議にも加わることもないようで、草なぎは「僕らは何もしていない…」、ユースケも「乗っかってるだけ!」と言い切っていた。

 『なぎスケ!』は草なぎとユースケが大人の趣味を増やしていくべく、毎回いろんな企画にチャレンジしていくリアル型バラエティー番組。毎回豪華なゲストを招き、ゲストのハマっている趣味や興味があることを一緒に挑戦しながら、“夢中になれる何か”を探していくことをコンセプトに置いている。収録が終わってからも反省会をすることもなく、「『ぷっ』すま」時代のスタンスは『なぎスケ!』にも引き継がれた。

 9日配信回ではゲストに千秋を迎え、千秋が以前から趣味にしたかったというドローンを自腹で購入。その後、体育館に移動し、現役女子大生ドローンレーサーを招き、ドローン上達と自腹で購入したドローンの全額返金を目指し「正確性」「テクニック」「お色気」「対決」など、ドローンを使った様々なゲームに挑戦していった。収録では慣れないドローンに試行錯誤する2人がそこにいた。台本を持って進行を確認することはなく、遊びながら、ときには自らゲームのルールを提案する場面もみたり、ユースケのドローンが壁に激突して落下するハプニングが起きたりと“予定調和”は一切なし。

 「番組は『大人の趣味を広げる』というありきたりなテーマにしていますけど、実際にはやりたいことをやっているだけの2人の“日常”なんです。『サザエさん』と似ている。もともと「『ぷっ』すま」時代は“草なぎ剛をイケてる男にしよう”というコンセプトで、ビンタをしてくるやつを見極めろ、とかやってたんですけど…。ルールにはめてしまうと、2人は真面目なのでルールに沿って必死になってしまう。だからルールを甘くして、すると慣れてきて、たまにルール与えるとそれを彼らが壊すようになった」と、このゆるいスタイルが出来上がっていったのだ。
 「なぎスケに“やらされている感“はつまらない。楽しそうにしているところを見るのが一番楽しい」。2人に会いたいから、演出に携わり、2人が楽しい企画を考える、という飯山氏は“なぎスケ”への愛情も変わらない。1998年に「『ぷっ』すま」がスタートしてから2人の歴史は今年で221年目を迎える。剛が楽しければユースケも楽しい。ユースケが楽しければ剛も楽しい。そしてそんな2人を見る視聴者も楽しい。2人と視聴者を結ぶ幸せな関係性が、名コンビがここまで長きに渡って愛され続ける理由なのかもしれない。

■番組概要 
タイトル:『なぎスケ!』
出演者:草彅剛、ユースケ・サンタマリア
配信情報:Amazon Prime Video にて独占配信
※毎週木曜日正午(予定)更新/全52話配信予定
Amazon Prime Video『なぎスケ!』番組ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/B0828M2VJT
『なぎスケ!』YouTube公式チャンネル:
https://www.youtube.com/channel/UCm7LzjNmtMvpC53lkVXDn4g
制作:株式会社ケイマックス
ディストリビューション:株式会社massenext
制作著作:(C)なぎスケ!製作委員会
公式サイト:https://nagisuke.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/nagisukeJP
公式Instagram:https://www.instagram.com/nagisuke.jp/