【今だから語れる涙と笑いの酒人生】
紺野ぶるま(お笑い芸人・33歳)
女芸人日本一を決める「THE W」(日本テレビ系)で、今回を含め決勝に3度進出した女芸人・紺野ぶるまさん(33)はお酒は強いが、水を飲むことで悪酔い解消。大先輩に酒席で言われた心に残る結婚についてのアドバイスとは……。
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最初に飲んだのは友だちと缶チューハイ。地元の公園で飲みました。
二十歳の頃に「みんなもうお酒飲んだ?」って話になった時に、私は飲んだことなかったけど、みんなが「飲んだ」と言うから私も「飲んだことあるよ」と答えて。
みんなでコンビニで買ってきた缶チューハイを飲んだ時、ジュースみたいな味で「メッチャおいしい!」と思いました。みんなジュース飲んで酔っぱらってたんだ! と安心した記憶があります(笑い)。
■北野誠の店でバイトしてワインを覚えた
それからは缶チューハイ、缶ビールを友だちと飲むって感じでしたけど、本格的に飲んだのは、事務所の先輩の北野誠さんが経営されたワインとイタリアンの店でバイトさせてもらった頃から。
それまでワインってまったくおいしいと思わなかったし、カラオケでこの曲を歌えなかったら飲まされるみたいな罰ゲームの飲み物でした。鼻をつまんで飲むような。
誠さんのお店でお客さんに飲ませてもらったり勉強のために飲んでいるうちに、「赤も白もこんなにおいしいんだ!」と気づいて、好きになりました。20代半ばの頃。それからはどんなワインもおいしく感じられるようになりました。 (提供写真)
飲む時はチャンポンするけど同じ量の水を横にお酒は強い方だと思います。どんなに飲んでも顔に出ない。本当はメチャクチャ飲んでいて酔ってるのに、「飲んでないでしょ」と言われちゃうタイプです。
飲む時はチャンポンでいろんな種類を飲んじゃうけど、いつも飲んだお酒と同じ量の水を飲むんですよ。水分をすごく取れるタイプで、お店ではピッチャーでお水を置いといてもらうこともあります。お酒と一緒に水を飲むと、次の日、楽ですね。でも、水分の取り過ぎでしょっちゅうトイレにいますけど。
お酒の席で心に残っているのは、事務所の先輩の鶴瓶さんからの一言。
今年、結婚したんですけど、入籍に迷っていた時期でした。鶴瓶さんの「笑福亭鶴瓶落語会in新宿角座」を見にいかせてもらった後の打ち上げの席でのことでした。
「結婚したいと思っているけど、まだ芸人として中途半端なのに結婚していいのか悩んでます」と相談したんです。そしたら、「人生においてそういう相手がいるんだったら、結婚しないっていう選択肢はないんやで」とおっしゃってくれて。
私の結婚について誰にもそこまで言い切られたことなくて、「結婚してもいいんだ!」と思えて……。
決め手はそれだけではなかったけど、鶴瓶さんの一言で、すごくスッキリしました。
鶴瓶さんは大師匠じゃないですか。でも、私みたいな者もすごくフランクに誘ってくれて、打ち上げに連れていってくださるし、話も聞いてくださる。大師匠なのに、私のような人の話も肯定してくれるんですよ。
私も将来は鶴瓶さんのように、酒席でいろんな人を受け入れられる大きい芸人になりたいです。
(聞き手=松野大介)
▽こんの・ぶるま 1986年9月、東京都出身。2009年から芸人活動。「女芸人No.1決定戦THE W」に17年から3年連続で決勝進出。
紺野ぶるまさん 酒席での鶴瓶師匠の一言が結婚の後押しに
引用元:日刊ゲンダイDIGITAL