宮里藍さん、フジ五輪キャスター始動 1・5「S-PARK」で錦織圭と対談「世界に出ると感じることは似てくる」

引用元:スポーツ報知
宮里藍さん、フジ五輪キャスター始動 1・5「S-PARK」で錦織圭と対談「世界に出ると感じることは似てくる」

 フジテレビ系「東京2020オリンピック」のアスリート・メーンキャスターを務める女子ゴルフ元世界ランキング1位の宮里藍さん(34)が、テニスの錦織圭(30)にキャスターとして初めてインタビュー取材に挑戦。5日放送の同局系「S-PARK」(後11時30分)で公開される。

 初インタビュー取材に臨んだ宮里さんは、撮影が行われるセットに先に到着して錦織を待った。少し緊張感を漂わせていたが、錦織が現れると「こんにちは、初めまして。よろしくお願いします!」といつもの笑顔であいさつを交わし、和やかな雰囲気でインタビューはスタート。

 最近のスポーツ界を見て、「パワーゲームになっていると感じる」という宮里さんは「私もアメリカで飛距離の差や力がないところを他でカバーしなければならなかったのですが、錦織選手は体格の差をどのように埋めていますか?」と実体験に基づいて質問。

 錦織は「そこは一生の課題です」と明かし、「いろいろなテクニックを駆使しないとそんなにパワーがない自分では勝てなくなってきている。スピードの面では自分はトップだと思っているのでそこをいかしてやっていきたい」と答えた。

 さらに宮里さんは、「試合途中の気持ちの切り替えなど、メンタル的な課題はありますか?」と質問。話題はトップアスリートの精神面に。

 「私の勝手な錦織選手の印象ですが、コートに入るとこうしてお話しさせていただいている感じと全然違う雰囲気に見受けられます。すごく顔つきも違いますし…」と錦織に抱いた印象をぶつけた。

 すると、2017年のケガから復帰した直後は「すごくネガティブな感情が多くて“どうしてできないんだろう”と過去の自分と比べてしまった」と告白した錦織。「その感情をコントロールするようにしてきたのが去年、今年です。なるべくネガティブなところは出したくないと頑張っているんですけど、なかなか試合になると難しいですね」と率直に語った。

 そして、宮里さんが東京五輪に向けて話をふると、「すごく楽しみです。日本でオリンピックができることは本当にラッキーなことです。あまりワクワクし過ぎないように、気持ちは抑えながらやりたいなと思います。でもやはり今までのオリンピックとは比べものにならないくらいワクワク感があります」と待ちきれない様子。

 今回の対談時間は約40分。初対面の2人だったが、世界の舞台で戦う経験をもつトップアスリート同士ということで、宮里さんは自身の経験を交えながら錦織から本音を引き出し、時に笑いありそして真剣なまなざしをぶつけ合った。

 取材される側から一転、逆に取材する側になったことについて宮里さんは「難しい」と感想を漏らしたものの、「でもすごく共通する、共感できる部分もいっぱいありました。競技は違っても、世界に出ると感じることは似てくるのかなと思いました。そのあたりは今後私の武器にしていきたいです」と東京五輪に向けキャスターとしての意欲を語った。

 初対面となった錦織の印象については「すごく素敵な方だと思いました。穏やかな部分と芯が強い部分とすばらしいバランスだなとお話をうかがっていて思いました。私のつたない質問にも、すごくたくさんしゃべってくださって、とっても助かりました(笑)」とコメント。

 さらに、キャスターとしての今後の展望を聞かれた宮里さんは「たくさんの方のお話を伺いたいです。せっかくキャスターというこのような機会もいただきましたし、自分の経験を踏まえた上で聞けることもあると思います。共感や共有してもらえることはすごく大事で、それがスポーツの良さかなと思っています。見ている方が選手はこんなことを考えているんだとか、トップアスリートでオリンピックに出るような選手でも私たちと同じようなことを考えているんだと少しでも思ってもらえるように、一生懸命私も勉強して頑張ります」と明かした。 報知新聞社