男女逆転シンデレラストーリー 心温まる『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』

引用元:ぴあ
男女逆転シンデレラストーリー 心温まる『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』

令和初のお正月映画として、最高にハッピーで心温まる映画『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』が現在公開中。オスカー女優と稀代のコメディ俳優が贈る、現代社会を映し出した男女逆転シンデレラストーリーだ。

女性の活躍が目覚ましい現代において、シンデレラストーリーを夢見るのはもはや女性だけではないだろう。『プリティ・ウーマン』の男女逆転版ともいえるシニカルラブコメディである本作で描かれるのは、アメリカの国務長官として活躍する才色兼備なシャーロット・フィールドと、大統領選への出馬を目前にして、選挙のスピーチ原稿作りを依頼されたジャーナリストのフレッドの恋模様。常に世間から脚光を浴びるシャーロットと行動を共にするうち、高嶺の花と知りながらも恋に落ちるフレッドなのだが、彼には越えなければならない高いハードルがいくつも待ち受けているのだ。

国務長官のシャーロットを演じるのは、オスカー女優のシャーリーズ・セロン。彼女は今作でコメディエンヌとしての才能を開花させ、これまでのイメージを覆している印象だ。一方、“高嶺の花”であるシャーロットに憧れを抱く、うだつの上がらないジャーナリストのフレッドを演じるのは、セス・ローゲン。彼は『40歳の童貞男』や『ソーセージ・パーティー』など、コメディアンとして定評のある人気俳優だ。

セロンとローゲンはこの企画に惚れ込み、製作に名を連ねるだけでなく、5年にわたって脚本の練り直しなどにも参加してきた。新たな一面を見せようとするセロンと、人気コメディ俳優のローゲンが入れ込む企画……となれば、誰もが大きな期待感を煽られるに違いないだろう。

そんなふたりの脇を固めるのは、『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』シリーズなどのアンディ・サーキスや、『ターザン:REBORN』のアレクサンダー・スカルスガルド、さらには『ブレイキング・バッド』シリーズのボブ・オデンカーク、オシェア・ジャクソン・Jrなど、あまりにも個性豊かな面々。劇中ではアメリカンジョークが飛び交い、新たなラブコメディの金字塔となりそうな予感もする。

本作のメガホンを取ったのは、『50/50 フィフティ・フィフティ』で高い評価を受け、『ナイト・ビフォア~俺たちのメリーハングオーバー』なども手がけたジョナサン・レヴィンだ。立場の違う男女のぎこちない恋愛、そしてシビアな外交関係を、レヴィンお得意の温かなユーモアで包み込んでいる。

誰もが一度は夢見る“シンデレラストーリー”。本作にはみなが忘れかけていた、“何か”を思い出させてくれるものが詰まっている。ぜひとも劇場へ笑いに、そして何より夢を見に、出かけていただきたい。

『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』
全国公開中