東大法学部卒なのにおネェキャラのタロット占い師、ムンロ王子が語る「人生100歳時代。目指すところとは」

東大法学部卒なのにおネェキャラのタロット占い師、ムンロ王子が語る「人生100歳時代。目指すところとは」

 東大法学部卒でおネェキャラのタロット占い師、ムンロ王子は人生100歳時代の生き方、考え方とタロット占いが無縁ではないという。実はタロット占いで結婚した人もいるらしい。では、どうやって日々の生活にからめていけばいいのか。「ムンロ王子の流儀」を教えてもらった。

 ―いよいよ、ムンロ王子の特別インタビューも5回目。めでたくというか、ようやく最終回です

 「え~っ、もう終わっちゃうの? もっとやらない?」

 ―やりません。最終回のテーマは「目指すところとは」…。ん? 最後にきて、やたらざっくりとしたテーマですね。タロットと関係ありますか?

 「あるわよ。実はワタシのタロット占いにきて、最初は家庭のこととか恋愛や仕事の話なんだけど、なぜか結構な割合でこの話になることが多いのでテーマアップしたの」

 ―「この話」とは

 「人生100歳時代について」

 ―え~っ!

 「すごく乱暴な言い方だけど、長生きすればするほど占いって大事なツールになる可能性が出てくるのよ」

 ―どうせ100歳まで生きないからあまり関係ないような…

 「それよ! みんな自分に関係ないって思っている。人生、どうせ70~80年くらいでしょ…みたいな。男女の平均年齢ってご存知?」

 ―たしか女性が87歳くらいで男性が81歳

 「平均で84歳よね。昔は人生70年だったけど、その時の区分けがこれだけ平均寿命が延びているのに変わっていないことが問題なの」

 ―区分け?

 「70年の時はまずは成人まで、その次が退職まで、あとは老後っていう区分けでよかったけど、これだけ長生きするような時代になったら20歳までは未成年、そのあとを3等分するの」

 ―どうするんですか

 「20歳から45~50歳までがひとつの山で、一度下がって80歳くらいまでがもうひとつの山、そのあとが老後…」

 ―無理ですよ

 「ハナからそう思っているからダメなのよ。ひとつ、わかりやすい実話を紹介するわね」

 ―お願いします

 「ある主婦というか母親がワタシのところに占いにきたの。いい歳の息子が定職につかずに働かない。完全なニート状態で困っている。どうすればいいのか?ってね」

 ―なんて答えたんですか

 「あなたがニートだからよ、って」

 ―え~っ!

 「だってそうなんだもん。私は子育てを精一杯やっている。なのにどうして…ってことでしょ。いつまでも子育てという逃げ道を作っているから息子がそうなる。つまり、母親がいつも家にいるからなのよ。子育てはたしかに大変。でもそれって中学生くらいまでの話、高校生になったら食事とお小遣いだけよ。あとは勝手に育つから」

 ―たしかに

 「いつまでも子育てで許されると思わないでね。30歳で子供を産んで、子供が15歳になった時に母親は45歳。そこからさらに子育て子育てといって逃げたり、大学受験や就職、結婚までつきまとったりするから子供も甘えるの。45歳から社会復帰して、自立している姿を見せなさい」

 ―妙に納得してしまいます。具体的にどうすれば

 「女性の実例をあげたけど、要は男性なら定年後、女性なら子育てが終わったあと、社会と関わりをもつためにはどうするかを真剣に考えるべき。頭と体は使わないとボケるのね。資格を取るなり、キャリアを積むなり…でも事務職はダメよ。定年というのは事務職、つまり頭脳労働にあって、肉体労働には定年なし。キツいかもしれないけど、狙い目は医療・介護・福祉・ボランティア…。こういうことがやりたかった、と気持ちが奮い立つことを今から探すことが100歳時代の生き方よ!」

 ―……すみません、自己啓発本みたいになっているので、そろそろタロットに話を戻してもらえませんか

 「今の日本はインフラが整っていて、飢えや疫病の心配がない。物があって、お金があって、便利で自由という社会の中ではどうしても人間が左脳化、つまりロジックや理屈ばかりに偏ってしまうの。その分、第六感が研ぎ澄まされない。愛とか心の幸せを感じることができる右脳をもっと使いましょう、原点に戻りましょうって話」

 ―まだ、タロットに戻っていませんけど

 「昔、占いというのは政(まつり)ごととか、お金持ちの世界の話だったのね。なぜだと思う?」

 ―暇でお金が余っていたから

 「ブ~ッ、外れ。物事の方向性を決めるために重要なことだからよ。たかが占い、されど占い。占いには占星術とかピタゴラスの数秘術とかあらゆる要素が入っているから、その流れを参考にしたってわけね」

 ―我々、平民レベルはどんな関わりになるのでしょうか

 「運が悪い時に動くから失敗する。逆にいい運を逃す。世の中が全部、自分を中心に回っていると思ったら大間違いで、ほとんどが他人とか周辺の要素とかとからんでくる。そこで、ほんの少しの気づきが大事になるわけ。例えば、勝ち馬に乗るために、その日の運勢を知っておくとか。朝起きてカードを引いて、きょうがどういう一日なのか知っておけば、知らないよりはいい」

 ―たしかに一日の流れってある感じがします

 「そうでしょ。そもそもタロット占いって今の運勢を読んだり、流れを読んだりするものなのよ。例えば占星術は生まれた日から人生の全体の流れがある中で今はどういう時期か、つまり宿命を読むものなんだけど、タロットはカードの引きで今の流れ、つまり運勢を読む。人生70歳時代は、60歳までのサラリーマン生活を勤め上げるのが美徳で途中で辞めるのはよくないみたいな感じだったけど、人生100歳時代ではそのあとが長いから、しがみついていないで40~50歳くらいで次に向けて動かなくてはいけない。だから指標が必要になるの」

 ―指標?

 「次に向けて動く時には変態しないと…と言っても変な人ではなく脱皮するってことね。つまり、転換期にどっちに行けばいいか、を決めるひとつの指標としてタロット占いを味方につけてほしいのよ」

 ―本当に味方になってくれるんですか

 「それで実際に結婚した人もいるんだから…」

 ―スポーツ新聞の見出しでいうと「ムンロ王子のタロット婚」ですか

 「結婚に興味のない仕事ばかりの女性がワタシの占いで男性のカード、【法王】が出たの。3カ月くらいでそういう男性が現れるかもよ、と言っていたら、本当に同窓会で会って昔から全く男性としても興味がなかったけど、なぜかそのまま結婚しちゃった」

 ―結婚適齢期だったからでは

 「お互い50歳で初婚よ」

 ―誰でも味方になってくれますか

 「なるわよ。ワタシが最たる例だけど、ずっとやっていると出るカードがわかってくるの。経験値が先読みに役立つ。スポーツも例えば野球で投手の配球を打者が読むとかも経験値に基づいているわけでしょ? さらにカードがどんなことを言おうとしているのかがわかってくるんだから」

 ―話、盛っていませんか?

 「事実よ~。ここだけの話、毎回ではないけど、だいたいこの人がどんな悩みを持っていて、どんなカードが出るか、分かる時も少なからずあるの。ワタシは仕事にしているけど、ずっと続けてやっていればみなさんも〈きょうはこのカードが出そうだな〉とか〈このカードが意味するものはこうなんじゃないか〉と思う時が必ずくるから」

 ―予測できるようにもなる

 「予測というか、現状に即した人生の先読みができるようになる。このカードが出たからあの話はこうなるのかな? とか、きょうの日程や予定と出たカードを重ねて参考にしてもらえれば必ず味方になってくれるわ」

 ―毎日やることが大事

 「そう、何事もそうだけど毎日やっているからいろいろできるようになる。スポーツも勉強も家事も同じ。日ごろからやって、カードに親しんでいるからわかってくるの。困ったときだけ占いをするのでは意味がない。長い人生では必ずタロットが役に立つわ。意味があるから2500年もの間、形を変えながらも残っているのよ。日々の積み重ねはきっとプラスになるはず!」

 ―最後に何か言い残したことは

 「やだぁ~遺言みたいじゃない。2020年、オンライン占いと好評発売中のムンロのタロットBOOKをベースに、占いを大きく変える【ムンロ曼荼羅(まんだら)】を皆さんに披露する予定で~す! ムンロ王子が大革命を起こすので、お楽しみに。ご愛読ありがとうございました!」(完)

【プロフィル】ムンロ王子(むんろおうじ) 東京大学法学部卒。IT経営、シャンソン歌手もこなすパワータロット・カウンセラー。ある縁でタロットのプログラムを作り始めたところから魅力にはまり、カウンセリングが口コミで広まり評判に。188センチの長身、金髪にウィッグ、派手なメイクというおネエキャラで女性に大人気となり、10年間で1万人以上を鑑定している。sanspo.comで2019年の中央競馬「日本ダービー」を占い、「一番いいカード」として引いた単勝12番人気(93・1倍)の大穴ロジャーバローズが優勝して周囲を驚かせた。「anan」「女性セブン」などの女性誌に登場しているほか、フジテレビ、TBSなどにも出演多数。11月には監修を手掛けたタロット本『ムンロ王子2020年運気を上げるタロットBOOK』(小学館、800円、税別)を発売した。