川﨑希がヤリ玉に…日常生活を公開=親しみやすいとは限らない【19年下半期ネット炎上事件簿】

川﨑希がヤリ玉に…日常生活を公開=親しみやすいとは限らない【19年下半期ネット炎上事件簿】

【2019年下半期ネット炎上事件簿】#5

 元アイドルで会社経営者の川崎希(32)が、夫のアレク(37)の誕生日プレゼントに高級車を買ってあげたというニュースが、その日のランキングで上位に入っていた。その理由が何なのか知りたくて記事へのコメントを見てみたら、批判と否定ばかりがズラリと並んでいて驚いてしまった。

 あらためて川崎のブログを追ってみると、あからさまに派手な生活を送るわけではなく、ファミレスへ家族で行くなど上手に切り詰めている日常の報告が多い。

 だが、その中にさりげなく、しかし見れば誰でもわかるように高価な装いや豪邸の画像が挿し込まれており、これが結果的に鼻についてしまう。

 このところ全編この調子で同じような「隠し自慢」が繰り返されているのだが、夫のアレクのブログではトイレの壁紙をハイブランドのものにしたなどと、さらにあけすけに「セレブライフ」がつづられている。また、アレクの姉のブログには、イタリアの高級スポーツカーが2台あると画像付きで投稿されており、庶民派を装ってもかなりのぜいたくをしていることがわかる。

 こうなると、すでに炎上するだけの「嫉妬のマグマ」は十分過ぎるほどたまっているだろう。次に何かスキャンダルや悪いニュースがあれば、マグマが地下から噴き出すように、ネットユーザーが一斉に川崎やアレクを遠慮会釈なく叩いて炎上させるに違いない。自分用のポルシェ「カイエン」を含めて高級外車が4台というのは、いかにも嫉妬心を煽るし、その分、攻撃目標となりやすい。

 こうした、普通を気取った自慢をしてしまうのは、何のためにSNSを使って発信するのか、コンセプトや軸がしっかりと決まっていないからだ。“秘するが花”というが、そもそも人前に出たり、人を供応する立場であれば内部や裏面は見せないのが普通である。

 きちんとしたレストランや料理店は、厨房をいつ誰に見られても構わないよう整えておくが、自ら積極的に他人へ見せることはしない。当たり前だが、人々が見たいのは丹精込められた料理や行き届いたサービスなのであり、時には怒号の飛び交う緊張した舞台の裏側ではないからだ。

 日常の生活を見せること、イコール等身大で親しみやすいキャラクターになるとは限らない。それが鼻につく自慢、あざとい人柄と受け取られる可能性に、いい加減気づくべきだろう。そして、いざ炎上となった時、それまでの「自慢」が嫌みな上級国民であることの証拠として、刃を向ける燃料となって返ってくることにも留意すべきだろう。 (つづく)

(井上トシユキ/ITジャーナリスト)