神田松之丞「名に恥じないよう」伯山襲名迫り胸中

引用元:日刊スポーツ

講談師神田松之丞(36)が1日、都内で「講談えほん」(講談社)の発売記念イベントを開催した。

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日本の伝統芸能「講談」を子どもに親しみやすい絵本にした「講談えほん」の発売イベント。講談社初の講談絵本で、松之丞は監修を務めた。

この日300人の親子を前に「浪速■客伝 違袖の音吉」を披露したほか、小道具、張り扇のたたき方などを子供向けにレクチャーした。

松之丞は「ぼちぼちうけてよかった」と子どもたちの反応に満足げ。日頃から絵本の読み聞かせをする1児の父だが「子どもはシビアですよ。うちに100冊以上絵本ありますけど、嫌いなものには見向きもしませんから」と苦笑した。監修では音のリズムと内容の分かりやすさのバランスに苦心しつつ、「講談が素材として面白いと思っていただけるのでは」と自信ものぞかせた。

現在の講談ブームを「僕のおかげでしょうね」と冗談めかしつつ、「いろんな縁があって少しずつ良くなってきた感じがありますね」。来年2月には講談界の大名跡「伯山(はくざん)」を昇進と同時に襲名する。本業のほか、ラジオやテレビにレギュラーを抱えるなど多忙な日々を過ごすが「伯山になったら松之丞を超えるくらいやらないと。プレッシャーはありますけど、伯山の名に恥じないように頑張っていきます」と気を引き締めた。

「松之丞」の名が認知され始めたタイミングでの襲名を否定的に見る向きもあるというが、「伯山は神様みたいな名前。伯山の価値を分からせるのが次のストーリーと、生意気ながら思っています」。毒づくキャラクターが浸透しつつあるが、姿勢は「変えない」といい「五代目(伯山)の先生も悪口ばかり言ってたから、似てるんだな」とニヤリ。「講談への愛と後世に伝える気持ちがあれば、何やったっていいんじゃないか」と語った。

「西行『鼓ケ滝』」「大岡越前『しばられ地蔵』」「宮本武蔵『山田真龍軒』」の3冊が先月28日に刊行された。全6巻。

※ ■は人ベンに峡の旧字体のツクリ