森昌子、二荒山神社にお礼参りへ「人生と芸能生活の両方の出発点」

 歌手、森昌子(61)が25日、故郷の栃木・宇都宮市文化会館でラストコンサートを行い、事実上引退した。万感の思いを込めて全25曲を熱唱。途中、大粒の涙を流す場面もあったが、最後は「やっぱり、ふるさとが一番。森昌子は永遠に皆さんの心の中で一緒です!」とあいさつし、昌子らしく明るく元気に別れを告げた。年明けにスポンサー貸し切りの16公演を残しているが、これからは本名の森田昌子に戻って第2の人生を満喫する。

 昌子が1972年7月1日にデビューイベントを行い、境内に2000人が詰めかけた縁の宇都宮二荒山(ふたらさん)神社には、公演前に多くのファンが参拝した。デビュー5周年で昌子が奉納した和太鼓は、今でも祈祷などで使われ、現役で活躍。43年前、奉納の際に撮られた写真も社務所に飾られている。

 同神社の権禰宜(ごんねぎ)、篠崎博哉さん(29)は「デビュー日に昌子さんが石段の上で歌って大変な騒ぎになった話は、先輩から語り継がれています」と笑顔。昌子は「私の名前は、祖父が二荒山神社からいただいたお札からつけられました。人生と芸能生活の両方の出発点なので、全てが終わったら参拝します」と話しており、お礼参りをする予定だ。