2019年、お薦め女性ヴォーカル5曲

引用元:OKMusic
2019年、お薦め女性ヴォーカル5曲

令和元年がもうすぐ終わります。今年もまたベスト・アルバムを選ぶ時期でもあり、1年を振り返ることが多いのですが、ここでは「女性ヴォーカル」括りで印象に残った楽曲を挙げていきたいと思います。そのきっかけになったは4人組ガールズ・ロックバンド、東京初期衝動との出会いが個人的に大きく、2019年最大の衝撃と言っても過言ではありません。世間的な知名度はまだ低いかもしれませんが、現場(ライヴハウス)の熱狂度は半端じゃなく、2020年は間違いなく大飛躍するバンドのひとつになると思います。なので、これからの要注目アーティストというニュアンスもこの選出には込められています。ぜひ、チェックして下さい! 2019年、お薦め女性ヴォーカル5曲 「BABY DON’T CRY」収録アルバム『SWEET 17 MONSTERS』/東京初期衝動

「BABY DON’T CRY」(’19)/東京初期衝動

11月に1stアルバム『SWEET 17 MONSTERS』を発表したばかりのガールズロック4人組。椎名ちゃん(Vo&Gu)は銀杏BOYZの峯田和伸から多大な影響を受けているものの、それ以上にオリジナリティーが抜きん出た素晴らしい楽曲が揃っている。今作のレコ発ファイナルにあたる下北沢シェルター(12月18日)は当日券も出ない完売状態で、とんでもない盛り上がりを記録。1曲目から椎名ちゃんはダイブを決め、観客から野次が飛んでくれば、チェッ!と舌打ちしたりと、行動も演奏もその辺のパンクバンドなんて裸足で逃げ出すかっこ良さ! 演奏も18年結成とは思えぬ上手さで(特にリズム隊)、椎名ちゃんはセクシーな歌い回しからドスの効いたスクリームまで表現力豊かな声色で聴かせる。MCはほぼなく、一曲一曲叩き付けるようなライヴだったが、終演後に椎名ちゃんは観客ひとりひとりと握手するために出口で待っていたのだ。そのツンデレっぷりにもやられました。 2019年、お薦め女性ヴォーカル5曲 「空から落ちる星のように」収録アルバム『PLANET』/佐藤千亜妃

「空から落ちる星のように」(’19)/佐藤千亜妃

活動休止中のきのこ帝国のフロントマン、佐藤千亜妃の1stアルバム『PLANET』。今作は彼女の歌声の魅力を存分に味わえる一枚で、鍵盤、打ち込み、ストリングスなど楽曲ごとにアプローチを切り替え、今やりたいことを全部詰め込んだようなバラエティーに富む作風に仕上がっている。特にこの曲は彼女のルーツにある歌謡曲テイストを感じさせる、柔らかなメロディーラインが印象的な珠玉のバラード。サビの広がり具合を含め、王道のアレンジに挑戦しており、彼女の魅力が遺憾なく発揮されてます。冬に聴いてもマッチすると思いますが、オールシーズン通用する普遍的な良さを楽曲から感じます。