BTSの10月ソウル公演 経済効果は870億円

引用元:聯合ニュース
BTSの10月ソウル公演 経済効果は870億円

【ソウル聯合ニュース】韓国の名門大学・高麗大の経営学部の教授らによる研究チームが22日に発表した報告書によると、韓国の人気グループBTS(防弾少年団)が10月にソウルで実施した3回の公演による経済効果は間接的なものを含めて9229億ウォン(約870億円)に達するようだ。

 ソウル公演は5月に開始したワールドスタジアムツアー「LOVE YOURSELF:SPEAK YOURSELF」のファイナルとして実施され、3日間の公演を計約13万人が観賞した。高麗大の研究チームによると、直接的な経済効果が3307億ウォンで、間接的経済効果は5922億ウォン。直接的効果はチケットの売り上げや公演の準備にかかった費用、放映料、観賞者が使った宿泊代や交通費などを指す。間接的効果は公演によって今後、外国人ファンらが韓国を再訪問することなどが含まれており、間接的効果のうち年内に発生するものは2641億ウォンで、今後5年以内に効果を表すものが3281億ウォンだという。

 研究チームは特に、外国人訪問客が生み出した経済効果に注目している。公演観賞者らによるアンケート調査を基に、3回のコンサートのために約18万7000人が海外から訪問したと推定しているが、このうち実際に公演を観賞した人は2万3000人で、残りは同伴者だという。観賞者1人当たり3.28人を伴い、ソウルを訪れた計算になる。

 これ以外に今回のBTSの公演が生み出した韓国の広報効果として、約8万7000人の外国人が今後訪韓するとの分析結果も示している。

 韓国観光協会によると、2018年の平昌冬季五輪では約28万が韓国を訪問したが、BTSの3回の公演はその約67%に相当する外国人客を呼び込んだことになる。

 さらに研究チームは数字に表れない経済効果もあると分析した。調査の過程で、BTSをきっかけに韓国に語学留学をしに来るファンがいるほか、韓国での就職を希望する外国人が多数存在することを確認している。

 研究にあたった教授は、「質の高い文化コンテンツが五輪に匹敵する規模の外国人観光客を誘致するほか、新たなサービス輸出の道を切り開いていることを示している」としながら、韓国経済への寄与に対する潜在力の大きさについて言及した。