“K-POPアイドルの完成形”BTSのライブビューイングに潜入

“K-POPアイドルの完成形”BTSのライブビューイングに潜入

 K-POPアーティストで今1番人気のBTS(防弾少年団)のライブビューイングが都内映画館でも開催されるというので、日刊ゲンダイ記者も潜入!

 15日、京セラドーム大阪で開催されたファンミーティング「MAGIC SHOP」を同時鑑賞する。同ツアーは千葉と大阪4回公演で15万人動員と報道されているが、ライブビューイングは千葉と大阪各1回ずつ行われ、全国250カ所の映画館で開催。映画館1館あたり200人とすると、1日で約5万人がライブビューイングを鑑賞している計算になり、2日間で10万人、4日間の公演でトータル25万人以上動員したと思われる。いくら日本でドームクラスのライブを開催するジャニーズやLDHでも、この集客力は難しいのではないだろうか。しかも、映画館なのに料金は3900円。「最近はファンクラブ会員でもライブビューイングも当たりにくくなっています」(BTSファン)というから驚きだ。

 BTSの最大の魅力は、“K-POPアイドルの完成形”といわれる、歌とダンスのクオリティーにある。音楽は強めのラップからメロウなR&Bまで幅広く、黒人アーティストのようなラインアップ。今回は特に“ヒーリング”をキーワードにしていたせいか、ハイトーンボイスが生きた選曲も多かった。1曲の中にメンバーの魅力を引き出すパートが必ずあり、ハーモニーも美しい。アイドルの単調な音楽とも、ダンスボーカル系ユニットの男っぽい音楽とも違い、ビルボードのトップランキングに入る、歌のうまさがわかる。K-POPといえばファンは10代、20代のイメージだが、会場は30代、40代女性が多く、手にはBTSのライトを持ち、メンバーの表情を食い入るように見ていた。

 “ファンミーティング(略してファンミ、ペンミとも)”はライブツアーとは別で、フリートーク、ゲーム等、パーソナリティーが垣間見られるのが魅力。パフォーマンス時と話している時のギャップに女性ファンはメロメロだ。アメリカ市場を狙いつつも、BTSはちゃんと日本語で進行する。人気が出るとあぐらをかくグループが多い中、すべてに手を抜かないパーフェクトさはさすがである。

 衣装はシャネル、ベルサーチなど超一流ブランドばかり。ラストはPOLOのストリートスタイル(写真)で終えたが、最近、ライブの最後にコンサートグッズを着用し、物販へ誘導するアーティストが多いのでむしろ好感が持てる。全17曲、3時間弱にも及ぶ長丁場だったが、充実度はなかなか。同じ時間を共有していると思えば3900円でも悪くないかも。

 カウントダウンはニューヨークのタイムズスクエアで行われる「NewYear’s Rockin’ Eve」に出演、ABC放送から全世界に放映される。NHK紅白では毎回、目玉候補に名前が挙がるBTS。海外中継でもいいので出演して欲しいファンは多いはずだ。