“紅白落選”もエンタメ化する、「ギリギリアウトを攻める」 ゴールデンボンバー・鬼龍院翔の矜持

引用元:オリコン
“紅白落選”もエンタメ化する、「ギリギリアウトを攻める」 ゴールデンボンバー・鬼龍院翔の矜持

 紅白の当落発表の直後、ゴールデンボンバーがYahoo!ニュース風のパロディページを作り、紅白落選と新アルバム『もう紅白に出してくれない』の発売を発表した。ロゴや広告欄までYahoo!ニュースそっくりのページはすぐにTwitterで拡散され、SNSを中心に「金爆らしい」「さすがに笑った」など多くの反響が寄せられている。紅白落選をも笑いに変えるゴールデンボンバーの発想の“源”とは? 鬼龍院翔に話を聞いた。

【写真】Yahoo!ニュースにしか見えない? ゴールデンボンバーのパロディページ

■4年連続出場するも、今年も『紅白』落選。だが「正直ほっとしている」

――ゴールデンボンバーは2012年から2015年まで連続出場し、大きな話題を呼びました。鬼龍院さんにとって『紅白歌合戦』とはどういうものですか?
【鬼龍院翔】『紅白』は国民の皆さんにとって特別なプログラムなんだ、と実感しましたね。出場してから、もともと10代後半から20代が中心だった僕らのファン層が、一気に全世代に広がって。好感度も上がったようです(笑)。

――しかし2016年から出演することが叶わず…。
【鬼龍院】強がってると思ってもらってもいいんですが、プレッシャーもあったので、正直僕はホッとしていました。実は、メンバー誰も悲しんでないです(笑)。でも、ファンの人から僕らが落ち込んでいるのでは? と心配されるのも申し訳ないので、ネット番組などを企画し即座にふざけました(笑)。

――落選をネタにしたアルバムタイトル『もう紅白に出してくれない』もネットで話題に。
【鬼龍院】落選したこと自体がニュースになるって、さすが『紅白』だと思っていて。そこに便乗した形です。僕、今年1年で改めて自分の特技が“便乗”と“自虐”だということに気づいたんですよ。僕は過去に芸人を目指していたこともあって、芸人魂とアーティスト魂が半々。シングル「令和」も今回の『もう紅白~』も“便乗”。あと、自虐をパフォーマンスにしているところがあるんですよね。「女々しくて」のように失恋や失敗をネタにしているし、根本的に僕が持っているものです。

■「ギリギリセーフではつまらない」。Yahoo!を模したパロディサイトが話題に

――Yahoo!ニュースを模したパロディページで同アルバムのプロモーションをしたこともバズりましたね。
【鬼龍院】あれも“便乗”の最たる例ですね。もともとパロディが大好きなので、ネット記事そっくりなページを作りたいと思っていて、公開3日前に事務所にお願いしました。結果、高校の同級生でウェブデザイナーをしている友人が「面白そうだから」って引き受けてくれました。

――3日で作った!?
【鬼龍院】はい。友人も僕とノリが近いので、Yahoo!ニュースの「Y」のマークもそれに似せた「卍(まんじ)」にしたり。ドメインも「yah000.jp」とできるだけ似せたものを取ってくれました。

――ページ右側の「アクセスランキング(エンタメ)」には、official髭男dism、スピッツ、ゆず、五木ひろしさんらの写真と名前が。これ、勝手にやって大丈夫なんですか?(笑)。
【鬼龍院】そこは攻めたくて。実際お会いしたことがあって、怒らなくて優しそうな方々をチョイスしました。許可は…取っていませんね…。でも、ちゃんと皆さんのCDの宣伝になるようにリンクを貼っているんです。ちなみに公開した頃、出場歌手の発表はまだでしたが、髭男さんは初出場するだろうと予測して入れておきました。

――本当に攻めてますね。
【鬼龍院】僕は、ギリギリアウトが一番面白いと思っているんです。だって、ネット上はアウトばっかりじゃないですか。それなのに、バンド活動でギリギリセーフをやってもつまらないと思うんです。ただ、人を傷つけるのは、アウトでもセーフでも良くない。そこだけはしっかり守ります。