過去十年を振り返る。最高だったヒーロー映画10選

1位はやっぱりあの作品。

この10年の映画を語る上で、スーパーヒーローものは外せません。というか、記憶に残っているのはスーパーヒーローばかり。映画は社会情勢を写す鏡のようなものなので、スーパーヒーローばかりが求められるということは、まぁ、世の中が世直し的なものを求めていたんでしょう。特にほら、アメリカは大統領選挙云々でいろいろあったから…。

そんな映画学の授業を始めるときの教授の前置きみたいなものはさておき。今日は、そのスーパーヒーロー映画のランキングを発表したいと思います。io9が考える「最高だったヒーロー映画」を10本紹介しますよ。あ、ちなみにランキングに入っている映画はio9のGermain Lussier記者がチョイスしたものですが、コメントはあくまでこの記事を書いている私個人目線ですのであしからず。

10. 『ジャッジ・ドレッド』 (2012)

アラフォー世代には1995年のシルベスター・スタローンの『ジャッジ・ドレッド』が馴染み深いんですが、あれは結構なB級ですから。それがよさでもあるんですけど。

で、2012年公開のカール・アーバン主演『ジャッジ・ドレッド』はどんな作品だったのかというと、リブート作品です。オリジナルの失敗を反省し、ダメだった部分を潔く切ったストーリーでキレッキレになっていました。成功の秘訣はいろいろあると思うのですが、なんと言っても脚本がアレックス・ガーランドだったことが大きいのでは。何せ、『28日後…』『エクス・マキナ』『アナイアレイションー全滅領域ー』を書いた人ですからね。

それにしても、この作品って7年前だったんですね…。もっと最近の気がしていました。

9. 『キック・アス』 (2010)

クロエ・グレース・モレッツが最高でした。あの愛らしい顔に対してあの殺傷テク。少女版ジョン・ウィック。ニコラス・ケイジ演じる過激なパパ役も最高でした。この作品を観たときの衝撃は忘れられません。『キングスマン』に匹敵する感じ。

8. 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)

『エンドゲーム』ではなく『インフィニティ・ウォー』です。これを書いている私(中川)は、ちょっと納得行かないので、なぜio9のGermain Lussier記者が『インフィニティ・ウォー』を選んだのか抜粋して書きますね。

本作には、みんなが戻ってくるというハッピーエンディングと、生命の半分が抹殺されてしまうというバッドエンディングが共存しています。そして、死ぬシーンからの流れるようなクレジットへの運び。『アベンジャーズ』は野心に溢れていましたが、『インフィニティ・ウォー』ではさらに一歩進んだ大胆さを持っていました。ガッツがあると言ってもいいでしょう。

また、『インフィニティ・ウォー』ではマーヴェル・ユニバースの基本キャラクターがバランスよく描かれ、配置されています。まるですべてのチェスの駒を所定の位置に移動させながら、驚異的なアクションセットの配列を完成させ、さらに半分を殺すという破壊美まで描いているのです。

世界を熱狂させた『ブラックパンサー』も、フレンドリーネイバーフッドのスパイダーマンも、灰になってしまいました。その後の展開がどうなっていくのか知っていても、あのときの衝撃は私たちの心の中に残り続けます。

それに、こうも考えてみてください。20億ドルを超える興行収入を叩き出した映画が、主人公の半分を殺した作品なんです。遅かれ早かれ彼らが蘇ることはわかっていました。しかし、観客はその続きを見るまで1年も根気よく待ったんです。次に何が起こるのか、いろんな場所で楽しいディスカッションが展開されました。こんなに影響力を持った作品があったでしょうか?

なるほど…。すっごく納得させられました。でも、私は『エンドゲーム』派かなー。私にとって、衝撃と喪失感は別なんですよね…。