2020年の幕開けを飾る雪組・望海風斗「常に挑戦する気持ちで」

引用元:チケットぴあ
2020年の幕開けを飾る雪組・望海風斗「常に挑戦する気持ちで」

2020年、宝塚大劇場の新たな年の幕開けを、トップスター・望海風斗率いる雪組が飾る。演目は、小池修一郎が脚本・演出を手がけるミュージカル『ONCE UPON A TIME IN AMERICA(ワンス アポン ア タイム イン アメリカ)』だ。

【写真】主人公・ヌードルスを演じる望海風斗

1984年に公開されたセルジオ・レオーネ監督による傑作ギャング映画をミュージカル化した本作。以前、小池が同作のファンであることを知り、「いつか宝塚で舞台化されることがあれば、ぜひその一員として出演したいと思っていました」と望海。物語は急成長を遂げる20世紀のアメリカを舞台に、ニューヨークの貧民街で暮らす移民の少年たちが、ギャングとして成りあがっていく様を少年期、青年期、壮年期を交錯させて描かれる。「ギャングにならざるを得なかった人たちの背景を描いた作品。移民たちが成功を目指すも、なかなかうまくいかない。当時のアメリカの中で、移民としてどう生き抜いてきたかというのをさまざまな立場から描いた“人生のドラマ”だと思います」。

望海が演じる主人公・ヌードルスは、貧しいユダヤ系移民の二世。少年時代に仲間をギャングに殺され、逆上して刺殺したことから刑務所に入れられた過去を持つ。「発散するタイプではなく、我慢強くて、どこか孤独を感じるような人物。仲間を殺されたときなど要所要所で狂気を見せる一方で、普段は何を思っているか分からないような部分があるので、そのバランスをうまく表現していきたいです」。

ギャングでありながら、「“黒い”部分はあまり意識していません」と役作りについて語る望海。「裏社会で生きながらも、いつかはそこから抜け出したいと思っているのがヌードルスで、アメリカを憎んで恨み続けて、いつか勝ちたいと思っているのが彩風(咲奈)演じる仲間のマックス。同じギャングでも、どちらかというとマックスのほうが“黒い役”なので、その対比をしっかりとお見せしたいと思います」。

2019年を振り返り「ふり幅の広い役をさせていただき、柔軟性がついた一年でした」と語る望海。2020年は「どんなことにも挑戦する気持ちを忘れず、トップとして強くありたい」と力を込める。「トップになって1年目はみんなに支えてもらい、2年目は組でいろんなことに挑戦させていただきました。来年はトップとして根っこのような強さを持って立ち、みんなが安心して舞台で自由にできるような年にしたいです」。

公演は1月1日(水・祝)から2月3日(月)まで兵庫・宝塚大劇場、2月21日(金)から3月22日(日)まで東京宝塚劇場にて上演。東京公演のチケットは1月19日(日)発売開始。

取材・文:黒石悦子