東野圭吾、出版界への貢献で受賞 ユーモアたっぷりにスピーチ「出版界を儲けさせて…」

引用元:オリコン
東野圭吾、出版界への貢献で受賞 ユーモアたっぷりにスピーチ「出版界を儲けさせて…」

 作家の東野圭吾氏(61)が、出版にまつわるすぐれた表現活動を行った個人・団体を顕彰する『第1回 野間出版文化賞』を受賞し17日、都内で行われた贈呈式に出席した。

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 東野氏は「加賀恭一郎シリーズをはじめ数々の作品群は、日本のみならず世界、とくに中国でも多くの読者を獲得し、出版文化への貢献度が高い」との理由から受賞。スピーチでは「自分の話をすると長くなるので、未来のことを話したいと思います」と切り出すと「子どもの頃、21世紀に自分が何歳になるのかなと考えたら、43歳だとわかって、ずいぶんおじさんだなと思ったのですが、それから18年経って、今61歳ですが、振り返ってみると、43歳若かったなと思います」と笑わせた。

 その上で「あしたからの未来を含めた人生の中で、一番若いのはきょうです」とにっこり。選考委員の林真理子氏が「東野圭吾さんは本が売れるだけじゃなくて、売れて、出版社を(経済的に)潤しているだけじゃなくて、それによって若い作家の本を出版することができる。売れている人がぐるぐる回していく」と指摘していたことを受け「来年、またひとつ歳取っちゃいますけど、きょうが一番若く、可能性があるから、これからも、みなさんに楽しんでいただける小説を書いて、出版界を儲けさせて、若い作家が育ってくれたらいいなと思います」とユーモアたっぷりに締めくくった。

 『野間出版文化賞』には、新海誠氏、『なかよし』(講談社)、『りぼん』(集英社)、特別賞に乃木坂46の白石麻衣、生田絵梨花も選出された。そのほか、以下の各賞の贈呈も行われた。

■受賞一覧
『第72回 野間文芸賞』松浦寿輝氏『人外』(講談社)
『第41回 野間文芸新人賞』小谷田奈月氏『神前酔狂宴』(河出書房新社)、千葉雅也氏『デッドライン』(新潮社)
『第57回 野間児童文芸賞』戸森しるこ氏『ゆかいな床井くん』(講談社)
『第1回 野間出版文化賞』新海誠氏、東野圭吾氏、『なかよし』(講談社)、『りぼん』(集英社)、特別賞:白石麻衣、生田絵梨花