公式「?」 ネットミーム「シャミ子が悪いんだよ」が「ネット流行語 100」で表彰されるまでの誰も悪くない半年間を振り返る

引用元:ねとらぼ
公式「?」 ネットミーム「シャミ子が悪いんだよ」が「ネット流行語 100」で表彰されるまでの誰も悪くない半年間を振り返る

 ドワンゴが12月15日、ネットで最もはやった単語を決める「ネット流行語100」の発表式をニコニコ生放送で配信しました。年間大賞に「にじさんじ」、pixiv賞に「鬼滅の刃」と順当な単語が選ばれる中、niconico賞にとある単語が選出され会場はざわつきながらも笑顔に包まれます。その単語とは、「シャミ子が悪いんだよ」。

【画像】原作者伊藤いづもさんのコメント

 ああ、「まちカドまぞく」作者の伊藤いづもさんが……担当の土居航洋さんが困惑している……そしてシャミ子と桃も困惑している……当事者たちが一番困惑している……何だこの状況……“太陽神”扱いされたときの松岡修造さんを見ている気分だ……。

 こんなにも関係者たちが困惑している理由は、「シャミ子が悪いんだよ」というせりふが原作に一切出てこないため。そう、これはキャラのせりふではなく、ネットミームなのです。

 なぜネットミームがここまで広がり、ついには表彰されるに至ったのか。誕生からの約半年間を振り返ります。

 なお、以前掲載した「シャミ子が悪いんだよ」について紹介した記事では、さまざまな事情から起源についてはあえて言及しませんでした。しかし今回はニコニコで大々的に紹介された上に伊藤いづもさんや起源となったTwitterユーザーもコメントを出すに至ったため、以前よりも詳しい完全ノーカット版で紹介します。

「まちカドまぞく」とは

 「シャミ子が悪いんだよ」の説明の前に、元ネタである「まちカドまぞく」について。

 同作は、芳文社の『まんがタイムきららキャラット』で伊藤いづもさん(@izumo_ito)が2014年から連載中の4コマ漫画が原作。まぞく(魔族)の子孫である吉田優子(シャミ子)と、魔法少女の千代田桃を中心に、不思議な街「多魔市」で繰り広げられる日常が描かれます。

 2019年7月にはアニメ化され、全12話で原作2巻の最後までの内容が消化されました。第3巻の内容が非常に濃いため、原作勢からは第2期が期待されています。

 シャミ子は貧困・貧弱・天然とポンコツ3階建てまぞくで、本来敵であるはずの桃に命を助けられたりお金を工面してもらったりと借りを重ねていきます。逆に桃は、貧弱過ぎるシャミ子をかなりスパルタ方式で鍛え始めます。こうして敵対するはずの2人は親交を深めていき、並たいていではないほどの友情が育まれていきました。

 ……育まれすぎた結果、一部の過激な視聴者たちが2人の間に咲き誇る百合の花を垣間見始めてしまいます。正直に言えば筆者にも見えました。すみません。