久保田利伸「このパターン、昔やったしな……」新アルバムで辿り着いた“境地”とは?

引用元:TOKYO FM+
久保田利伸「このパターン、昔やったしな……」新アルバムで辿り着いた“境地”とは?

アーティストの坂本美雨がお届けするTOKYO FM「坂本美雨のディアフレンズ」。11月26日(火)の放送は、シンガーソングライターの久保田利伸さんが登場。ニューアルバム『Beautiful People』の制作で苦労したことについて話してくれました。

久保田:やっぱりね、オリジナルで新しいアルバムを作っていくっていうのが十何枚ってなってくると、“このパターン、昔やったしな……”って(思う)。自分のやりたいこととか趣味って、そんなにたくさんないじゃないですか。

歌詞を書いていても“昔と同じ言葉は使えないな。フレッシュじゃないな”って。そういうことがあると、曲自体は“いいものを作ったな”って思ったりもするんだけど、ちょっと新しい匂いを盛り込みたいってところまで考えていくと、(ニューアルバム『Beautiful People』の制作は)“いつもよりも時間がかかっているな”と。春ごろからレコーディングを始めて、夏を軽く越しちゃった。

坂本:私の抱いていた印象としては、久保田さんは無理に“新しいことをやろう”ってよりは、自分のやりたいことを自由にのびのびとやっているように聴こえたんですよね。

久保田:いいこと言うなぁ。実は答えはそこなんですよ。最終的にはそうなるんですよね。いろんなことにトライしてみたりとか、新しいものを取り込んでみたりもするんだけれども、“これ、俺は本当に好きか?”って。

“これはすごく気持ちいいか?”って。実際気持ちいいこともあるんだけど、“なんかなぁ……”って。考えすぎってこともあるんだけど。だから、最終的にアルバムに入ってきた曲っていうのは“レコーディング楽しかったな”とか“歌っていて、あっという間に自分の時間が過ぎたな”とか(感じられるものが多い)。

プレイバックしてみて、“俺ってやっぱりこんな感じなんだよな”ってニンマリできたりするものが、時代感とかも関係なく(アルバムに)並んでいる。結果的に、そういうところにたどり着いたんだろうね。“いつもの俺”みたいなところに。

坂本:“やっぱりこのビート、気持ちいいな”とか、(久保田さんの音楽は)そういうシンプルなところにたどり着いている気がしますね。

久保田:やっぱり美雨は話しやすいね。

坂本:ありがとうございます(笑)。

(TOKYO FM「坂本美雨のディアフレンズ」11月26日(火)放送より)