梅宮さん「これが最後かも」錦野旦に弱音吐いていた

引用元:東スポWeb

 俳優の梅宮辰夫さんが12日午前7時40分、慢性腎不全のため死去した。81歳だった。

 梅宮さんの遺体が運ばれた都内の安置所に夕方、真っ先に駆けつけた芸能人は、梅宮さんが一番かわいがっていた錦野旦(70)だった。15分ほど無言の対面をし、表に出てくると「ウウ~ッ」とおえつ。涙を何度もハンカチで拭いながら、囲み取材に応じた。

 錦野が「一回でいいですよ」と言っても、何度もディナーショーに足を運んでくれたという梅宮さん。その変わり果てた姿については「今日(弔問で)見たらね、透析の痕がね…。結構つらかったんでしょうね」とだけ明かした。マネジャーに「苦しんだんですか?」と聞くと「眠るような感じで逝きました」と説明されたという。

 錦野は9日、夫婦で「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。マネジャーによれば、梅宮さんはこの番組を見ていたという。錦野が踊ったりするシーンを見て、梅宮さんは「旦、あんなに足上げて。俺も足上がったらなぁ」とこぼしていたとか。

 最後に会ったのは、ホテルで転倒し、顔を30針縫う大ケガを押して初めて開いたディナーショー「梅宮辰夫生誕80年・芸能生活60年を祝う会」からちょうど1年たった今年3月15日。フグを食べたそうで、「誕生日会やらないんですか?」と尋ねると、梅宮さんは「旦、俺これが最後かもしれないな」と弱音を吐いたという。「兄貴、何でそんなこと言うんですか。元気じゃないですか」と励ました錦野だが、このときは透析を受けていることを知らなかった。

 弔問でクラウディア夫人やマネジャーがつらそうにしているのを目の当たりにした錦野は「いやぁ、もうたまんないですよね。もうみんな…。あ~たまんない」と天を仰いだ。

 2人の付き合いは35年以上前の映画共演がキッカケ。一番の思い出は、ロケで行った台湾だそう。衣装として持参した軍服を「こういうのはダメだ」と税関で止められたり、梅宮さんの提案でヘビなどゲテモノ料理を食べた。帰国後、腹を壊した梅宮さんから「旦、コレラの症状はどんな感じだ?」と聞かれた錦野も腹痛で、「いや~そんなの分かりません」と困惑。「違う国の水と油が(体内に)入って、ちょっと腹を壊しただけだった」という。

 8分間の囲み取材で泣きはらした錦野は最後、「その(梅宮さんの)分も僕、頑張りますよ。いずれ僕も逝きますけども、頑張る」と自分に言い聞かせた。今ごろ梅宮さんは「旦、待ってるぞ」「歌ってくれ」と言ってるかもしれないと、兄貴をしのんだ。