ELLE映画賞で門脇麦らが受賞、中村倫也は「将来財産になる仕事ができた1年」

引用元:映画ナタリー

「エル シネマアワード2019」の授賞式が、本日12月12日に東京・東京會舘で開催され、受賞者の門脇麦、中村倫也、佐久間由衣、蜷川実花が登壇した。

【写真】左からELLE編集長の坂井佳奈子、佐久間由衣、門脇麦、中村倫也、蜷川実花。(メディアギャラリー他23件)

ファッションメディア・ELLEが映画ジャーナリストやファッション関係者など約40人を審査員に迎え、独自の視点で選出する「エル シネマアワード」。授賞式では2019年公開作のベスト10も発表され、1位には「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」、2位には「女王陛下のお気に入り」、3位にはNetflixの「マリッジ・ストーリー」が選ばれた。

「人間失格 太宰治と3人の女たち」でエル・ベストディレクター賞に輝いた蜷川は、今年公開の「Diner ダイナー」や、2月27日配信のNetflixオリジナルドラマ「FOLLOWERS」も手がけた。授賞式にクロエのドレスとブルガリのジュエリーを身に着けて登壇した蜷川は「去年から今年にかけて、けっこう映像の作品を多く作り、髪を振り乱しながら必死にやっていたんですが、こんなに華やかな場所に呼んでいただき、大好きなELLEから背中を押していただけてうれしいです」と笑顔でコメント。「写真以外のジャンルでこれだけ活躍する中、写真家の仕事に戻りたい気持ちにはなるか」と質問されると、「映画って不思議なもので、やっている最中は大変ですけど、終わるとすぐ取り憑かれたように次の作品が作りたくなるんです。(私は)貪欲ですよ! 欲しいものはすべて手に入れるようにがんばります」と回答した。

「あの日のオルガン」などに出演し、「“隠れビッチ”やってました。」で映画初主演を務めた佐久間は、エル・ガールライジングスター賞を受賞。今年の活躍を振り返って「1つひとつ丁寧に向き合える作品に出会えたことを幸せに感じています」と真摯に述べる。この日TASAKIのジュエリーなどで着飾った佐久間は「19歳のときにこのお仕事を始めるまで、ファッションにほとんど無頓着でした。でもファッションと映像のお仕事は切っても切り離せない関係性だなと感じています。これからも両方、自分らしく向き合っていけたら」と話した。

「アラジン」吹替版に主演し、「台風家族」などの映画にも出演した中村は、今年目覚ましい活躍をした注目の男性に贈られるエル・メン賞に選ばれた。「将来財産になるような仕事をさせてもらった1年でした」と感慨深げに振り返る中村は、明日12月13日公開の「屍人荘の殺人」で共演した佐久間が厚底の靴を履きドレスアップしているのを見て「こんなに華やかな方とは思っていなかったです! 僕、竹馬に乗ってもこんなにスタイリッシュにならない」と自虐的に笑った。2019年は「初めて恋をした日に読む話」「凪のお暇」といったドラマにも参加したことから、中村は「去年までだったら、恋愛ドラマに出ても、三角関係に入れない役だったので……(笑)。そういう意味でも自分に務まるのか不安はあったんですが、街を歩いていても『観てました』と言ってくださる方が多いので、いい仕事ができたのかな」と手応えを語る。この日ディオールのスーツで登場した中村は、ヴァシュロン・コンスタンタンの腕時計を見せて「こんなにいい時計を着けたことがないので、今左腕が若干重いです」と照れ笑いした。

エル・ベストアクトレス賞を受賞した門脇は、「チワワちゃん」「さよならくちびる」といった出演作を振り返り「今年公開の映画では私よりも歳下の方々と仕事をする機会が多かったです。私もまだまだ未熟者ですが、もう若手気分でもいられないのかなと思いましたし、早く現場を引っ張っていける人間になりたいと強く感じた1年でした」とコメント。また「こういった華やかな場所に呼んでいただき、普段の映画祭に興味を持つ方とはまた違う層の方々に、映画を発信できることをうれしく思います」と喜びを明かした。なお門脇は、ヴァレンティノのドレスと、32カラットのエメラルドが輝くショパールのイヤリングを身に着けて登場。ショパールがカンヌ国際映画祭のパルムドールのトロフィーを作っているブランドだと知ると「もう、光栄です」とその重みを噛み締めた。