梅宮辰夫さん81歳死去 6度のがんを経験、3つの時代をまたいだ役者人生

 辰兄が死んだ――。映画「不良番長シリーズ」や「仁義なき戦い」など数々のヒット作のほか、倉本聰脚本のドラマ「前略おふくろ様」の渋い板前役、近年ではバラエティー番組でも活躍していた俳優の梅宮辰夫さんが12日7時40分、神奈川県内の病院で慢性腎不全のため、亡くなった。81歳だった。

 梅宮さんは昨年9月に前立腺がん、今年1月に尿管がんと半年足らずの間に2度の手術を受け、神奈川・真鶴町の自宅で療養中だった。2016年に十二指腸乳頭部がんを患ったのをはじめ、これまで6度のがんを経験していた。

 現在、放送中のテレビ朝日系「やすらぎの刻~道」で主役の石坂浩二(78)の父親の幽霊役として出演。これで昭和、平成、令和と3つの時代をまたいで役者を続けたが、体重は55キロ(168センチ)まで減り、げっそりとした姿で往年のガッチリした印象は見る影もなかった。

 1958年、東映ニューフェイス5期生に合格。翌年に映画「少年探偵団 敵は原子潜航挺」で主演デビュー。俳優のほか、「梅宮辰夫の漬物本舗」などの実業家、美食三昧で肥やした舌を生かし、料理人としても活動していた。長女はタレントの梅宮アンナ(47)。