「面白いと言っていただける将棋を」西山女流王将就位式 

引用元:スポーツ報知

 将棋の第41期女流王将就位式が10日、東京都港区の明治記念館で行われ、西山朋佳女流王将(24)=女王、女流王座=に就位状が授与された。

 橙色の和服をまとった新女流王将は、記念品の焼酎一升瓶を抱えながら笑顔。10~11月の3番勝負で里見香奈前女流王将(27)=女流名人、清麗、女流王位、倉敷藤花=に挑戦し、対戦成績2勝1敗で初の女流王将を獲得した。謝辞では「自分の弱点を努力で少しずつ補いながら臨めたシリーズでした。里見さんは非常に強く、将棋に対して真摯な姿勢で挑まれる方だからこそ、成長できました」とライバルの存在に触れた。

 今月4日に幕を閉じた女流王座戦5番勝負でも里見に挑み、3勝1敗で3冠に。棋士養成機関「奨励会」三段でもある立場で参加資格のある女流棋戦の“全冠制覇”を成し遂げた。

 現在進行中の三段リーグでは女性初の四段(棋士)に向け、5勝1敗と絶好のスタートを切っている。「今後も精進を自分なりに重ねて、面白い将棋だと、もっと言っていただけるようにしたいです」

 日本将棋連盟の佐藤康光九段(50)は「パワーよりもテクニカルが強調される時代におけるパワーヒッター。西山さんは魅力ある将棋を指されます。里見さんと刺激し合い、これからの活躍も期待しています」と祝辞を述べた。

報知新聞社