ドリフメンバー沈痛、仲本工事「一番若い志村が長さんの次に…」

ドリフメンバー沈痛、仲本工事「一番若い志村が長さんの次に…」

 29日に急逝した志村けんさんにとって、ザ・ドリフターズは付き人を経て、芸人生活をスタートさせた特別なグループだった。訃報を受け、加藤茶(77)、仲本工事(78)、高木ブー(87)の同僚3人が30日、所属事務所の公式サイトで追悼コメントを発表。志村さんが兄貴分として慕い、TBS系「8時だョ!全員集合」のヒゲダンスなどで“相棒”でもあった加藤は「コロナが憎いです」と、やり場のない心境を吐露した。

 志村さんがドリフターズに加入して46年。同じ釜の飯を食べ、苦楽をともにしたメンバーが悲痛な思いを明かした。

 「ドリフの宝、日本の宝を奪ったコロナが憎いです」。加藤の22文字には、相棒を失った喪失感に満ちあふれていた。

 いかりや長介さんに弟子入りが許された志村さんは、まず加藤専属の付き人になり、加藤宅に居候。年が近く趣味や性格が似ていたこともあり、すぐに兄弟のように仲良くなったという。志村さんがアルバイト経験を積むため脱走した際、加藤が口添えをし、復帰を許されたこともあった。

 志村さんは生前、インタビューで加藤について「本当に優しかった。頼まれて女優さんに手紙を届けたこともあった。ドリフに加入後、(自分に人気が出ても)加藤さんが俺にライバル意識を燃やすなんてみじんもなかった」と語っており、強い絆で結ばれていた。

 最後に加藤は、自身も大動脈解離など大病を経験しており、新型コロナについて「皆さんも身近に感じて、気を付けてくださるようお願い致します」と実感を込めてメッセージを送った。

 「全員集合」で志村さんと西部劇風コント「じゃんけん決闘」で「最初はグー」を生んだ仲本は「ドリフも順番に逝く年になったとは思ったけど、一番若い志村が(2004年に他界したいかりや)長さんの次になるとは…。非常に悔しい」と唇をかみしめた。

 志村さんがメンバーに声をかけ、17年放送のフジ系「志村けんのだいじょうぶだぁスペシャル」で12年ぶりにコントを披露したのが“4人ドリフ”の最後になった。

 高木は当時を振り返り、「志村早すぎるよ、俺より先に逝くなんて。久しぶりにドリフでコントやったとき、『高木さんも80歳過ぎて、頑張ってるんだから、自分も頑張らなきゃなぁ』って言ってたよね。また一緒にコントやりたかったのに」としのんだ。