ロックダウンされると日常はどう変わる? パリの現状から日本の未来を予測する

引用元:ELLE ONLINE
ロックダウンされると日常はどう変わる? パリの現状から日本の未来を予測する

COVID-19(新型コロナウイルス)の拡大を防ぐために2020年3月17日からロックダウン中のパリ。封鎖が人々に及ぼす影響とは? 達観した国民性から学ぶこととは? 現地ファッションエディターの井上エリさんが緊急リポート。

【写真】市販の風邪薬は飲んでもいい?新型コロナウイルスにまつわるQ&A ロックダウンされると日常はどう変わる? パリの現状から日本の未来を予測する 3月22日のシャンゼリゼ通り。いつもは観光客であふれる春のパリだが、通行人も車もほとんどいない。 Photo: Getty Images 東京都のロックダウンにいよいよ現実味が帯びていますが、私が暮らすフランス・パリは、一足先に3月17日からロックダウンしております。
まず、フランスの大きな動きは、2020年3月12日に新型コロナウイルス対策のために保育園、学校、大学、美術館などを閉鎖。フィリップ首相は、3月14日深夜から食料品など必需品を扱うお店を除くすべての商店の閉鎖を命じ、週末にかけて外出自粛要請を出しました(厳密には、日曜日に市町村選挙を控えており、選挙以外は外出を控えるようにという要請)。 ロックダウンされると日常はどう変わる? パリの現状から日本の未来を予測する ヴァンドーム広場のブティックも軒並みクローズ。 Photo: Getty Images しかし、ラテン気質のフランス人が要請に応じるわけもなく……。3月16日20時にマクロン大統領が国民に向けた演説で「週末に公園やビーチに多くの人がいる光景に幻滅しました。私たちはウイルスとの戦争状態にあるのです! 明日正午から2週間自宅隔離し、違反者には罰金を処せます」と強く訴えかけ、ヨーロッパの国境閉鎖、国民の自宅隔離生活が始まったのです。(当初ロックダウン期間は3月31日まででしたが、3月27日本日、4月15日までの延長が発表されました) ロックダウンされると日常はどう変わる? パリの現状から日本の未来を予測する ホテルも同様に営業をストップしている。 Photo: Getty Images 外出禁止ではありますが「例外的移動証明書」を持参していれば近所への外出は可能です。許可されているのは、テレワークができない必要不可欠な仕事・生活に必要不可欠な買い物・通院など健康目的・脆弱な人々への支援、子供の監護・個人的な運動や、ペットのために必要な自宅近くにおける短時間の移動(自宅から1km以内、一日1回1時間以内)です。証明書を所持していなかったり、規則に違反している場合は罰金135ユーロ(約16,200円)、4回違反した場合は罰金3,500ユーロ(約42万円)に加え禁固刑6ヶ月以内というかなり厳しい内容です。

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