ヨーコ・ゼッターランド氏 4週間以内での延期結論批判に「どれだけ大変か わかってないアスリートいる」

ヨーコ・ゼッターランド氏 4週間以内での延期結論批判に「どれだけ大変か わかってないアスリートいる」

 バレーボール米国代表としてバルセロナ、アトランタ両五輪に出場したヨーコ・ゼッターランド氏(51)が24日、フジテレビ系「バイキング」(月~金曜前11・55)に出演。IOCが東京五輪の延期を含めて4週間以内に結論を出すと発表したことを受け、選手側から多くの批判が出ていることについて言及した。

 国際的なアスリートらによる団体「グローバル・アスリート」の一員で16年リオデジャネイロ五輪自転車男子チームスプリント金メダリストのカラム・スキナー氏は決断を先送りしたバッハ会長を「頑固さとごう慢さでしくじり、五輪運動を弱体化させた」と批判。リオ五輪陸上女子棒高跳び金メダルのエカテリニ・ステファニディ(ギリシャ)は感染拡大を懸念し「周囲を危険にさらしながら練習しなければいけない。延期は不可避に思える。なぜ待つの」と非難した。

 そういう流れを受け、ゼッターランド氏は元選手という立場で「私も出場経験から選手がこう思うのはよくわかります。どこを目指していくかということ、はっきりターゲットに向かっていきたいという気持ちは本当に良くわかる」と理解。ただ、日本バレーボール協会など競技団体の元理事を務めてきたという立場から「長い時間をかけてこの東京五輪・パラリンピックの準備をしてきたという中で、この不測の事態が起きて、その判断をするのに、4週間でも正直、足りないぐらいだと思う」と運営側の苦労にも言及した。

 そのうえで、「選手は整えてもらった舞台の上で自分たちがやってきたこと、最高のパフォーマンスを出すんですけど、裏方になった時にそこの舞台を作り上げることがどれだけ大変なことか、たまにわかってないアスリートがいる。今、こうやってSNSを通して自分の意見を言うことは素晴らしいことはある半面、発信力がそれが強ければ強いほど気を付けないといけないこともあると思う」と厳しい言葉をぶつけた。「この事態になった時に、みんなで経験したことがないことに向かって、いい方向に向かう時に、アスリートの協力も必要、当然開催する側の協力も必要。みんなで協力する道を探っていくってことでは、我慢して、その場に臨んでいくことも必要だと思う」と訴えた。