【ゲームライターの日常】ゲームがうまい人は仕事もできる説

引用元:IGN JAPAN
【ゲームライターの日常】ゲームがうまい人は仕事もできる説

僕の奥さんが「ゲームがうまい人は仕事ができる」とよく言うのですが、この持論に対して僕は懐疑的です。ゲームがめちゃめちゃうまいけれど生活がめちゃめちゃ終わってる友達もいますし、ゲームが得意ではないけど社会的にすごく成功している知人もいますから。
僕はIGN JAPAN編集部の方から「渡邉名人」と呼ばれることもあり、ゲームは下手ではないと思います。そもそもゲームライターである以上、ある程度はうまくゲームを遊ぶ必要があります(これは単純に効率的にクリアするのみならず、楽しみを見つけられるプレイができるかどうかも重要です)が、仕事ができるか自分ではなんとも言い難いですね。
そもそも「仕事ができる」とは何をどう定義しているの?と面倒なことを言いそうになってしまいますが、言わんとしていることはわからなくもない。つまり、ゲームを上達しようとする行為は意外と普遍的な行動になるかもしれないのです。
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PDCAサイクルとゲームの上達は似ている

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僕の場合、『スプラトゥーン』はかなりハマって2000時間以上は遊び、上達しようと非常に努力していました。『スプラトゥーン2』は忙しくなってしまい1000時間ちょっとくらいしか遊べていないのですが……。
さて、ではどのようなことをすれば上達するのでしょうか。まずプレイ方針を考える。自分にあった作戦を立てて、ガチマッチに突撃。その様子を録画して、あとで復習します。「この判断はよかった」とか「あれはダメだったな」などひとつずつチェックしていき、戦い方を変えるなり改善するなりしてまた挑戦するわけです。
これ、仕事の話で出てくるいわゆるPDCAサイクルと同じですよね。Plan(計画)はどのブキでどう戦うか。Do(実行)はガチマッチなどに目的を持って挑戦すること。Check(評価)は動画のチェック。Action(改善)はブキ選択やギアの考慮、動きの見直しなどにあたります。何かをうまくこなそうと考える場合、こういった動きが基本となるのかもしれません。
これはどんなゲームにも通用するでしょう。RPGでボスに負けたら、何がよくて何が悪かったのか考えて作戦を見直す必要があります。アクションゲームであればゴリ押しするか慎重に戦うか作戦を考えて、自分のスキルにあった攻略法を見つけるなり、あるいは単純に練習して技術を上達させるなどの方法を考えればいいわけです。
負けの理由、勝つための方法を楽しく教えてくれるのがゲームなのかも

こういった点を考慮すると、ゲームの攻略がPDCAサイクルに似ているというのはありえます。そしてサイクルを回すのがうまければ、それが仕事にも転用できる……という考えは繋がるかも。
ただ、仕事はピンからキリまでありますよね。内容がたいへんというより環境で苦労するものもあるでしょうし、十把一絡げに語るのは乱暴かも。ゲームのほうも攻略するという行為がPDCAサイクルに似ているだけ。イージーで世界観を楽しむものは、攻略法を探ることより感性だとか芸術鑑賞の知識・経験などが問われるでしょう。
そもそもゲームは楽しいことが前提にあります。つまらないゲームでPDCAサイクルを回すのはしんどいですし、そもそもクソみたいなゲームはルールが成り立っていないケースもありえます。また、攻略を見て遊んだりするとそういった能力は育たなさそうですよね。
それらを考慮したとしても、ひとつ言えることがあります。たとえば『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』をクリアした人が何度やられても再び立ち上がることができたように、ゲームは困難に立ち向かう方法を極めて自然に教えてくれるのかもしれません。そして、場合によってはそれが仕事などに役立つ、かも。
好きこそ物の上手なれ

ちなみに僕は、『スーパーマリオブラザーズ3』で壁に立ち向かう術を覚えました 。 ゲーマーからすれば簡単な作品でしょうが、幼稚園児にはなかなか難しかったのです 。 飛行船のBGMが怖くて姉が一緒にいないと遊べなかったですし、最初はまともにクリアできなかったと思います 。 ただ、楽しければ何度も練習できます 。 死ぬほど難しかったはずの高速飛行船も、しっぽマリオならなんとかクリアできるようになり、コツを掴んでちびマリオでもクリアできるようになり…… 。 そのうちアイテム縛りプレイなんかで遊ぶようになりました