【ドラマニア】時代を切り取る話題作がズラリ!冬クール「勝手にベスト3」

引用元:cinemacafe.net
【ドラマニア】時代を切り取る話題作がズラリ!冬クール「勝手にベスト3」

あっという間に、冬クールの放送も終わりに近づいてきました。医療ドラマの台頭が目立った今回のクール――お仕事ドラマとしての側面も去ることながら、人間の奥深さが際立つ名作が多かったように感じますね。そこで今日は、毎クール全ての作品をチェックしているドラマニアな筆者が選ぶ「勝手にベスト3」をランキング形式でご紹介していきましょう。

【写真】佐藤健が演じる天堂浬が大人気に

第1位:時代の波を鮮明に切り取った話題作「知らなくていいコト」を追求した果ての“答え”とは…?

信念を貫き、社会の闇を世に暴いてきた週刊誌記者の主人公・真壁ケイト(吉高由里子)。最愛の母が死の直前、これまで伏せていた父親の存在を口にしたことで、自分は殺人犯の子であるという衝撃の事実を知ることに…。世に暴かれる側へ回ることになった彼女の人生を描いたドラマ「知らなくていいコト」は、この冬最も上質なヒューマンドラマだったと言えるでしょう。水曜10時枠の吉高さんといえば痛快お仕事ドラマのイメージがありますが、今回は切り込む角度がひと味違いましたね。仕事へのプライドと、その影に潜むイチ女性としての孤独のバランスが、何とも良い具合に表現されていたように思います。

中でも、このところ巷を賑わせている不倫問題を皮切りに、愛を奪う人×奪われる人――それを暴く人×暴かれる人という構図で人間の心の苦い部分を浮き彫りにしていく展開は見事! 傷を負いながらも懸命に志を貫いたケイトだからこそ、その道を進んだ者にしか掴み取ることのできない知るべき“答え”=新たな真実に辿り着くことができたのではないでしょうか。柄本佑さん、重岡大毅さん、佐々木蔵之介さんら、ケイトを取り囲む男性陣の三者三様な愛の形も非常に見応えのある一作でした。

第2位:悶絶必須の“胸キュン”シーンがリフレイン身を乗り出して応援したくなるドラマ「恋はつづくよどこまでも」

循環器内科を舞台に、新米ナース・佐倉七瀬(上白石萌音)の成長とめくるめく恋の模様を描いたラブストーリー「恋はつづくよどこまでも」は、円城寺マキさんが紡ぐ王道の少女漫画展開に思わず身を乗り出して主人公を応援したくなる新感覚のドラマ。患者さんの前以外では常に仏頂面の俺様ドクター・天堂浬(佐藤健)が時折垣間見せる素顔――壁ドン、顎クイ、髪解き…と畳みかける“胸キュン”攻撃に悶絶した方も多いのでは?

本作の大きな特徴は、物語の前半早々に二人が両想いになるという点にあるでしょう。クライマックスまで引っ張ることなく、恋人としての天堂の微笑みや嫉妬を堪能することができるとあって、まさに悶絶必須! 同じ職場で働いているからこその苦悩やライバルの出現など、一筋縄ではいかない臨場感溢れる恋を体感させてくれました。看護師として日に日に成長していく佐倉の背中――心のケアという視点で医療現場を繊細に支える仕事ぶりと合わせて、二度三度楽しめる完成度の高い物語と言えるでしょう。

第3位:“神の手”を得た者が抱える苦悩という代償脳外科「トップナイフ」のリアル・ドクターストーリー

“神の手”を自分のものにするべく、家族、友達、恋…その全てを捨て、医療に邁進してきた医師たちの苦悩と葛藤を描いたドラマ「トップナイフ」。天海祐希さん演じる深山瑤子は、外科医の中でもひと握りと言われる手術の天才=脳外科医として、プライベートの揺るぎを一切見せることなく、どんな時も患者の治療を第一に働いてきました。扱うのは、脳を蝕む未知なる病の数々――関西へ行ったことのない人間が突如関西弁しか話せなくなってしまったり、異性の顔が全て元恋人に見えてしまったり…と、視聴者にとっては目からウロコの症例ばかり。他の医療ドラマと比べても、一際学びや発見に富んだ作品だったように思います。

かと思えば、時折見せてくれる天海さん節(息を抜かせてくれるコミカルな会話シーン)との緩急が絶妙で、新米医師役・広瀬アリスさんとのノリツッコミには沢山笑わせてもらいました。エンディングは出演者のダンスシーンも見どころとなっていましたので、見忘れてしまったという方は是非いまからでも番組公式YouTubeをチェックすることをおすすめします。

以上、いかがでしたか?
次回は、春クールのおすすめをご紹介していきます。お楽しみに! シネマカフェ text:Yuki Watanabe