川崎麻世、“嵐の中”の舞台で見せた「ダメ男」とポジティブ思考 ハマリ役に拍手喝采

引用元:夕刊フジ
川崎麻世、“嵐の中”の舞台で見せた「ダメ男」とポジティブ思考 ハマリ役に拍手喝采

 コロナ自粛の嵐で、演劇も中止が相次ぐ中、川崎麻世(57)が主演するミュージカル「ブレイン・ストーム」が上演され15日に無事、千秋楽を終えた。

 会場の六行会ホール(東京都品川区)は、収容人数248人。ロビーにはアルコール消毒液、空気清浄機が設置され、来場者はマスク着用が義務づけられた。「換気のため外気を取り入れるので、少し寒くなります」の場内アナウンスに、かえって安心する。

 川崎が演じる黒瀬壌は、落ちぶれた元売れっ子小説家のダメ男。酒浸りで、男性更年期障害に悩み、妻に逃げられ、女性精神科医に八つ当たりする。演出家の菊地まさはる氏から「麻世さん以外、考えられない役だ」とのオファーを受けた。

 川崎は、「そう来たか(笑)。俺はポジティブ思考なので、(中略)有り難く引き受けました」とプログラムで明かしている。

 舞台稽古の頃には、ちょうど離婚訴訟が東京家裁に認められたが、すぐに元妻のカイヤ(57)側から控訴されるなど波乱の只中。

 私生活も“芸の肥やし”にしなければ務まらないのが役者稼業。舞台では、歌唱力に長けたミュージカル俳優や元宝塚スターら多くの女性に囲まれながら、濃淡のある押し出しの強いパフォーマンスで、「男の苦悩」を演じきった。

 とりわけ、野太い声で発した「やっちまったことはしかたない」の決めゼリフがハマって、最後はスタンディングオベーションに。

 舞台から見たマスクだらけの客席は異様で、感染予防のため歓声も上げられなかったが、独特の一体感に包まれていた。