Switchでようやく登場!『あつまれ どうぶつの森』レビュー

引用元:IGN JAPAN
Switchでようやく登場!『あつまれ どうぶつの森』レビュー

同じ「どうぶつの森」シリーズを好む人でも、様々なタイプのプレイヤーがいる。最新作『あつまれ どうぶつの森』は、私の思いつく限りではすべてのタイプのプレイヤーにとって、さらに充実した生活を届けてくれるゲームだ。コレクタータイプは、膨大な数の虫や魚に家具を集めれば良いし、デザイナータイプは新しいDIY機能を使って、制限の少なくなったモノ作りに励める。だが、アーティストタイプやホームデザイナー、そして大きな夢を見がちなあなたは、誰よりもわくわくすることが増えそうだ。

「あつまれ どうぶつの森」画像・動画ギャラリー

今作ではプレイヤーの家の中だけでなく、島全体がプレイヤーのキャンバスとなる。砂浜にプールを作るのもいいし、庭に怪獣の置物を設置してみるのもまた一挙だろう。なんてたって、本作には山を動かせるくらいの自由度がある。『あつまれ どうぶつの森』は本当に驚くほどカスタマイズ性の高いゲームで、みんながどんなものを作るのか本当に楽しみだ。それこそ、『スーパーマリオメーカー2』や『Dreams Universe』と同じくらいに、コミュニティの盛り上がりが楽しみなゲームである。
よりスロースターターのスローライフ
島を自由にカスタマイズできる環境を整えるために、任天堂はいくつか疑問に思うデザインを施している。その結果、『あつまれ どうぶつの森』の序盤は極めてスローペースだ。確かに、「どうぶつの森」はいつだってスロースターターだが、今回は盛り上がるまでさらに時間がかかる。
最初、2人の勇敢な村人と、ビジネスに目のないたぬきたちの一家が島の唯一の住人である。島にあるのは木々、水、岩だけだ。そして、数日(現実世界と同じ時間の進行速度)かけて、やっと少し建物や村人たちの住まいができる。すでにお店もあり、どうぶつたちもいきいきと生活している村に引っ越す過去作とはわけが違う。何かを1から作るというのは確かに楽しいことだが、一番楽しい部分にたどり着くまでは時間がかかりすぎる。そして、「一番楽しい部分」とは博物館やお買い物といった過去作にもあったような基本的なものだ。島の一部は高跳び棒や梯子を手に入れないと行くことすらできないし、これも数日かかる。
過去作同様、ゲームはNintendo Switch本体の時計と合わせて進行する。そのため、多くの要素は時間が経過しないとアンロックされない。課金の多いスマホゲームではよく、アンロックのためにお金を投入する必要があるのだが、本作においては待つことで橋が完成したり、店がアップグレードされたり、招待したどうぶつがやってきたりする。そして最初の数日は、待っている間にあまりすることがない。まだ山の形を変えるような工事ができないのはもちろん、川を渡ることすらできない。さらに困ったことに、リソースは簡単に使い果たしてしまうし、1日おきにリセットされるものも多いのでベル稼ぎも満足にできない。そうなってくると最初の数日は虫や魚を集めるくらいしかやることがない。もちろん、ズルをしてNintendo Switch本体の時計を動かすという手もあるが。

ハワイには「アイランドタイム」と呼ばれるものがあって、観光客も現地民に合わせて時間にルーズになることが推奨されている。あなたがもし『あつまれ どうぶつの森』の「アイランドタイム」に馴染めるのであれば、リラックスして楽しむべきだろう。だが、僕はあまりにも興奮していろんなツールやショップがアンロックされるのが楽しみだったので、ついつい「アイランドタイム」のルールを破り、時間操作してしまった。
普段は時間操作をしない筆者だが、今作では過去作よりもアンロックまでの流れが遅いので、ついせっかちになってしまった。任天堂は時間操作に対して厳しいところがあり、一部ペナルティが発生するので時間操作する際は注意が必要となる。それでも、最初の約15日は時間操作して、基本的な要素がアンロックしてから進めれば、あとはズルしないで楽しめるだろう。過去作で時間操作しなかった筆者にとって難しい判断だったが、後悔はしていない。
自分だけの島を作ろう

いずれにしても、最終的には必要なツールが揃って、自分の島を好きなようのカスタマイズできるようになる 。 そして、ここから『あつまれ どうぶつの森』というゲームは本当に輝いているし、ここが過去作から大きく進化している点だ 。 僕は特に地形をいじれる河川工事や崖工事が好きで、山や丘に滝、湖などが簡単に作れてしまう 。