「台湾巨匠傑作選2020」全上映作品発表! ワン・トンの大作「バナナパラダイス」は劇場初公開

引用元:映画.com
「台湾巨匠傑作選2020」全上映作品発表! ワン・トンの大作「バナナパラダイス」は劇場初公開

 [映画.com ニュース]4月18日~6月12日に新宿K’s cinemaで開催される「台湾巨匠傑作選2020」の全上映作品が発表された。劇場初公開となる“台湾映画のレジェンド”ワン・トン(王童)監督の大作「バナナパラダイス」、台湾映画の伝道師・江口洋子氏がセレクトした未公開作品など、充実のラインナップとなっている。

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 2019年金馬奨終身成就賞を受賞したワン・トン監督は、ホウ・シャオシェン、エドワード・ヤンがけん引した台湾ニューシネマの名匠だ。名作「無言の丘」「村と爆弾」といった16本の監督作品に加え、「熱帯魚」「藍色夏恋」をプロデュース、100本以上の作品で美術指導を担当している。89年に製作された「バナナパラダイス」は、大陸から台湾へ渡ったことで、数奇な運命を辿る男の半生を描いた作品。「無言の丘」「村と爆弾」と並び“台湾三部作”と称されている。また、「モンガに散る」「軍中楽園」を監督したニウ・チェンザーが主演し、チャン・シーが第26回金馬奨最優秀助演男優賞を受賞している。

 1949年、幼馴染みのダーション(チャン・シー)を頼って、国共内戦中の国民党軍に潜り込んだ青年メンシュアン(ニウ・チェンザー)は、寒風吹きすさぶ中国華北から、バナナが実る緑豊かな南国台湾へとたどり着く。その新天地で2人はスパイ容疑をかけられ、メンシュアンは命からがら部隊を逃げ出した。やがて、ある男の臨終に出くわしたメンシュアンは、その妻・ユエシャンから「夫になりすまして仕事に就くこと」を持ち掛けられる。「台湾巨匠傑作選2020」では、デジタルリマスター版での上映となり、予告編も公開されている。

 江口氏は、台湾文化センターのホールで未公開台湾映画の上映会を定期的に行っている人物。今回セレクトしたのは「停車」「盜命師」「古代ロボットの秘密」「血観音」「天龍一座がゆく」「河豚」。この6本は、江口氏の解説付き上映となる。そのほか、エドワード・ヤン監督作「台北ストーリー」「クー嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」「ヤンヤン 夏の想い出」、ツァイ・ミンリャン監督作「青春神話」「愛情萬歳」「河(1997)」「郊遊 ピクニック」などが披露される。

 「台湾巨匠傑作選2020」は、4月18日~6月12日に新宿K’s cinemaで開催。上映作品は以下の通り。

▽台湾巨匠傑作選2020開催記念特別公開
「バナナパラダイス」デジタルリマスター版(ワン・トン監督)

▽江口洋子スペシャルセレクト
「停車」(チョン・モンホン監督
「盜命師」(リー・チーユエン監督)
「古代ロボットの秘密」(ホアン・チャンホア監督)
「血観音」(ヤン・ヤーチェ監督)
「天龍一座がゆく」(ワン・ユーリン監督)
「河豚」(リー・チーユエン監督)

▽エドワード・ヤン監督作品
「台北ストーリー」
「クー嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」
「ヤンヤン 夏の想い出」

▽ツァイ・ミンリャン監督作品
「青春神話」
「愛情萬歳」
「河(1997)」
「郊遊 ピクニック」

▽チェン・ユーシュン監督作品
「熱帯魚」
「ラブゴーゴー」
「祝宴!シェフ」

▽トム・リン監督作品
「星空」
「百日告別」

▽ヤン・ヤーチェ監督作品
「GF*BF」

▽テーマ「台湾ニューシネマとは何か」
「台湾新電影(ニューシネマ)時代」(シエ・チンリン監督)

▽テーマ「アイデンティを求めて」
「スーパーシチズン 超級大国民」(ワン・レン監督)
「幸福路のチー」(ソン・シンイン監督)
「父の初七日」(ワン・ユーリン監督、エッセイ・リウ監督)
「天空からの招待状」(チー・ポーリン監督)
「KANO 1931海の向こうの甲子園」(マー・ジーシアン監督)

▽テーマ「現代台北模様」
「藍色夏恋」(イー・ツーイェン監督)
「台北暮色」(ホアン・シー監督)
「あなたを、想う。」(シルビア・チャン監督)
「若葉のころ」(ジョウ・グータイ監督)

▽テーマ「ミステリー&ホラー」
「共犯」(チャン・ロンジー監督)
「怪怪怪怪物!」(ギデンズ・コー監督)
「目撃者 闇の中の瞳」(チェン・ウェイハオ監督)