AKB48、劇場14周年記念公演 向井地美音「先輩一人一人が紡いだ歴史」

引用元:MusicVoice

 AKB48が8日、結成14周年を迎え、東京・AKB48劇場で、AKB48メンバーによる『AKB48劇場14周年特別記念公演』を開催した。

■ファン、先輩に感謝

 AKB48劇場がオープンして14年。本公演は、2005年12月8日のAKB48劇場初回公演から毎年恒例で行なっている周年特別記念公演で、AKB48劇場の象徴とも言える劇場内の二本柱には、この日14本目のテープが貼られた。

 今年の特別公演は、AKB48 メンバーの個性を最大限に引き出せるように、チームや期の枠を超えて、先輩・後輩メンバーをシャッフルした新たなユニットを結成し、ユニットパフォーマンス中心のセットリストで全29曲を披露した。

 特別公演の幕が開くと、チームA・チームK・チームB・チーム4・チーム8が順に登場。チームAの『近いのに離れてる』を皮切りに、チームK『RESET』やチームB『初日』・チーム4『清純フィロソフィー』・チーム8『47の素敵な街へ』など、各チーム共に息のあったパフォーマンスで序盤から会場を盛り上げた。

 AKB48グループ総監督・向井地美音が各チームキャプテンに今年1年の感想を聞くと、チームAキャプテン岡部麟は「全国ツアーもあって、チームとしてのカラーを出せたり、チームとして成長できた1年でした」とコメント。チームKキャプテン込山榛香「チームみんなで決めることが多かった。家族みたいに仲良く触れ合えた1年でした」と2019年を振り返った。

 また、この秋に加入したチーム8の新メンバー11人は、憧れていたAKB48劇場のステージに立てた喜びを全身で表現するかのように『挨拶から始めよう』を元気いっぱいに披露。11人全員での劇場デビューを果たした。宮崎県代表の上見は「キラキラ輝くメンバーさんに憧れていたんですけど、実際に活動してみるとその裏に努力がたくさんあることを知りました。私も、どこにいてもキラキラ輝けるように頑張りたいと思います」と初々しい笑顔で意気込み。

 注目の新ユニットは、楽器演奏・歌唱力・ダンス力などメンバー個々の得意分野を活かして組まれたユニットや、次世代エースメンバーを集めたユニット・男装が似合うユニットなど、チームや期の枠を超えて、様々な観点から16組のユニットが結成された。

 楽器演奏を得意とするメンバーで構成されたバンドユニットは、黒須遥香(ベース)・齋藤陽菜(ギター)・高岡薫(バイオリン)・高橋彩音(キーボード)・向井地美音(ギター)・吉橋柚花(ドラム)が各々楽しそうに演奏しながら『僕たちの地球』を披露。あたかも本当に演奏しているかのように見えたバンド演奏だったが、曲終わりのMCで、実際に楽器演奏できるメンバーで結成されたものの、この曲の本家ユニット“kiss の天ぷら”同様に全員がエア演奏だったことをカミングアウトし、ファンの笑いを誘った。

 また、“ゆうなぁ”の愛称でお馴染みの岡田奈々・村山彩希は『キスの流星』をかっこよく情熱的に歌い上げ、歌唱力に定評のある歌田初夏・大竹ひとみ・小田えりな・北沢早紀・高橋彩香・峯岸みなみ・横山由依・立仙愛理は『予想外のストーリー』を熱唱。場内に伸びやかな歌声を響かせた。

 AKB48の“新時代アイドル”として紹介された次世代エースの小栗有以・大盛真歩・久保怜音・西川怜・山内瑞葵は、15年目のAKB48を背負っていく気概と覚悟に満ちた力強い眼差しで『大声ダイヤモンド』を披露。自信に溢れた堂々のパフォーマンスに、大きな声援が飛び交った。

 最後は102人全員でステージに立ち、向井地が改めて「ファンのみなさま1人1人の応援のおかげで、AKB48は14周年を迎えることができました。ありがとうございます。14年前の今日からたくさんの先輩たちが在籍していて、先輩方一人一人が紡いできてくれた歴史があるからこそ、今私たちは14年後にこのステージに立てているんだな、とすごく感じていますし、ファンの方々だけではなく、先輩方にもすごく感謝をしています」とAKB48がここまで歩み続けて来ることができた感謝の気持ちを語った。

■AKB48最後の1期生・峯岸みなみ、突然の卒業発表

 14年前にこのステージに立っていた最後の1期生である峯岸みなみは「この日を迎えられてファンの方に感謝していますし、今こうして14周年迎えられるのは今このステージに立っているメンバーみんなのおかげだと思っているので、今のAKB48 に胸を張って、誇りを持って、これからも頑張って欲しいなと思ってます。今年はみんなと活動していく中で、たくさんコミュニケーション取れて、すごく前向きな気持ちでAKB48が大好きだという気持ちで、このステージに立てたことをすごく嬉しく思っています」とコメント。

 続けて「私、峯岸みなみはAKB48 を卒業します」と突然の卒業を発表した。

 ファンもメンバーも驚きを隠せず、一瞬静まりかえった場内に「なにか言ってよ!」と峯岸がツッコミを入れ「いつ卒業してもおかしくはなかったんですが、ずっと悩んでいて。何よりもすごくAKB48 を好きでいる自分でいられる時に卒業したいと思いました。このステージに立って幸せでAKB48 が大好きな今が、AKB48 を卒業するタイミングなんだなと思って、みんなに見守ってもらえる場所を卒業発表の場所に選ばせていただきました。今までAKB48 に甘えていた部分もありますし、たくさん素敵な景色を見せてもらったので、その分、ここからは自分の力で頑張っていこうと、今まで見せてもらっていた素敵な景色を自分の力で一から見たり歩いたりしていきたいなと思っていますので、卒業してからも見守っていただけると幸いです。そしてこれからもAKB48の応援をよろしくお願いします」と語った。

 劇場デビューから1期生としてAKB48を牽引し走り続けて来た峯岸は、AKB48劇場14周年を迎えた本日、自身の大きな区切りとして卒業発表し、次の世代へのバトンを渡しました。峯岸出演の最後のAKB48 コンサートは2020 年4月2 日に横浜アリーナで開催する予定。

 予期せぬ峯岸の卒業発表に揺れたステージでしたが、最後に向井地が「AKB48としてはこの1年は『当たり前じゃないんだな』って、いろんなことに対して思うタイミングが増えてだからこそ、その大切さに改めて気付けました。今日からは15 年目になるAKB48 ですけれども、今日からはまた1から私たちの力でAKB48 の当たり前を作っていって、新しいグループをみなさんに応援していただけるように頑張りたいと思います。そして、先輩たちにも(今のAKB48を)誇りに思ってもらえるようグループを守り続けたいと思います。これからもAKB48の応援を宜しくお願いいたします」と挨拶しました。また新たな一歩を踏み出し、常に進化し続けていくAKB48の未来を誓い、最後は全員でデビューシングル『桜の花びらたち』を披露。AKB48劇場14周年特別公演の幕を閉じた。

 12月9日・10日は、TOKYO DOME CITY HALLでAKB48全国ツアーファイナル公演で各チームコンサートを開催。また2020年1月18日からは、同じくTOKYO DOME CITY HALL にて、国内の全6グループによる選抜メンバーコンサートや、AKB48グループリクエストアワーセットリストベスト50、48グループメンバー8名のソロコンサートと、全8 日間16公演のイベントを開催する。